「日本の滝百選」には入っていないので有名ではないかもしれないが、岐阜県八百津町に五宝滝という美しい三段の滝がある。一番上の一の滝が44m、二の滝が23m、三の滝が13mで、合計では80mになるかなり落差のある滝である。この3つの滝の右の方に、宮本武蔵が滝に打たれて修行をしたという伝説がある円明の滝と二天の滝というのがあって、合わせて五宝滝と呼ぶそうだ。
嘴の形から鵜飼いで見る鵜には間違いないし、まさかウミウがここにいる訳はないだろうから、たぶんカワウだと思う。最近あちこちの河川や湖沼で、繁殖しすぎたカワウによる漁業被害がかなり甚大だと聞く。自然保護とか希少動物や野鳥の保護の必要性と人間の生活との調和は非常に難しい問題だ。両者のバランスが取れた状態で共生できればいいのだが、なかなかそうはいかないようだ。
初心者には、小さな野鳥は無理でも、比較的大きな鳥なら動いていたり飛んでいても何とか撮れそうだと思って、あまり動きが速くない鳥で適当なのがいたので練習台になってもらった。何処でもよく見掛けるカモは、この川にもいろんな種類がいる。どれも同じように見えて違いがよく判らないので、名前は判らない。たぶんカルガモではないかと思うが、違うかもしれない。
綺麗な青い羽装をしたカワセミは、野鳥のことをよく知らなくてもはっきりと判別できる。あまり良いとはいえない環境のこの川にも、カワセミがいるとは今まで全く思っていなかった。散歩の途中で、甲高い鳴き声をして水面を飛んでいたのを二度ほど見掛けていたが、この日はたまたま川の中の岩の上に止まってくれたので、遠くても何とか判別できる程度の証拠写真にはなった。
ただ、最近また護岸工事が始まったので、このカワセミはどこか他の場所に移って行ってしまったのだろう。工事が終わる予定の来春には、またここに戻ってくるのだろうか。
今まで載せた野鳥は、小さくしか写っていなくても外見的な特徴がいくらかあったので、何とか名前を調べる手掛かりがあったが、岩陰でこちらを見ているスズメのようなこの小鳥は名前がよく判らない。胸の縞模様が特徴的で、スズメと同じくらいか、またはそれよりもやや小さいくらいだった。よく見慣れているスズメとは羽装がかなり違う。ネット上に掲載されている野鳥の写真と見比べて、胸の模様が似ているかなぁと思うのはタヒバリとかビンズイで、全体の色がやや違うもののアオジも模様は似ていると思う。果たしてそんな小鳥がこの川にいるのだろうか。もう少し大きく撮らないと判別できないが、トリミングで多少は拡大できても、短い望遠レンズではこれが限界だろう。
セグロセキレイとハクセキレイの見分けがつかないが、川の水溜まりで行水をしていたのとは、白黒の模様がちょっと違うようなので、ハクセキレイではないかと思う。水浴びをしていたのは、頭が全体に黒っぽかったのでセグロセキレイではないかと思ったが、これはもっと白っぽい感じがする。ネットで調べてみたが、結局は正確な違いがよく判らなかった。
先に水浴びしていた4羽のうちの1羽のムクドリが水から出たら、おもむろに残っていた見張り役の鳥が水に入っていった。ここの水溜まりは定員(?)が4羽なのかもしれないが、野鳥でも実に秩序正しいのに驚いた。先に水から上がった1羽が今度は見張り役なのであろう。
香流川では散歩の途中にいろんな野鳥を見掛ける。川だけにいる野鳥ではないが、ハトやカラスにスズメ、ヒヨドリやムクドリなど、野鳥の素人でも判るようなありふれた鳥に加えて、アオサギやコサギ、名前を正しく判別できないが、色や柄の違ういろんな羽装をした多種多様なカモの仲間などをよく見掛ける。カワウと思われる大きな鳥もいる。小さなものでは、たぶんセグロセキレイだと思うが、何羽かがチチッチッと鳴きながら河原を飛び回っているし、キセキレイもたまに見掛ける。綺麗な青色をしたカワセミを初めて見たのもこの川である。
野鳥の他にいろんな動物も住んでいる。鯉のような大きな魚とか水中を泳いでいる名前の判らない小魚だけでなく、甲羅干ししている小さな亀や何処かから持ち込まれたと思われるような大きな亀、親子連れのヌートリアまでも目撃したことがある。ヌートリアは南米原産の帰化動物だそうだが、町に中のこんな川にもいるとは思わなかった。
小さな野鳥は短い望遠レンズでは上手く大きく撮れないので、判り難い画像だが、いくつか“証拠写真”だけ並べておくことにする。小鳥が小さくしか写っていなかったので、元画像をトリミングしていくらか拡大したが、トリミングしたのは、川がペットボトルやビニール袋などのゴミで酷く汚れていて、目障りな汚いゴミが大きく写り込んでいたのを省くためでもあった。ちょっと言い訳がましいが、ゴミの方が目的の野鳥より大きく目立ったのでは、写された側の小鳥にも失礼だろうし、こちらもあまり気分がよくない。
先ずは、水浴びをしている5羽のムクドリである。1羽が見張り役のようで、4羽が先にバチャバチャやっていたが、彼らにも水浴びの順番があるのだろうか。見ていたら何ともユーモラスであった。