nikkurei社長のひとこと**ケアマネは希望の星だ**

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「小説圓朝」に見る芸の修行

2011-06-25 18:58:43 | Weblog
正岡容が描くのに圓朝が小圓太時代師匠の2代目三遊亭圓生から噺のしぐさの稽古を
「中でも一番泣かされたには鱈昆布の汁の吸い方だった。まずフーフーと二度三度お汁を吹き、舌の上で昆布だけ味わい、たべていまい、鱈は鱈で巧い具合に舌でころがし骨をだし、それを手でこう抜き取っていく、僅かこれだけのことだけれど、どうしてもそれが巧い具合にゆかなかった。巧い具合にも何にもてんで型が付かなかった。『馬鹿野郎、そんなに頬ぺたを膨らがしちまう奴があるか、あれまた、膨ら・・・・・そ、それじゃ小僧が団子を頬張ってるところだ。見てろ、俺のやるのをよく』
再び師匠は右手に扇子で箸を象り、左手の指を少し丸くしてお椀とみせ、フーフーお汁を吹きながら、昆布を、鱈を、鱈の骨を、あるいは食べ、あるいは拭き取るところとじつに如実に見せてくれるのだったが、
『ホレ何でもないじゃないか。サ、やっておみ』
ド、どういたしまして。『何でもねえ』どころじゃない、オドオド小圓太が演りはじめるとたちまち昆布だか分からなくなったし、鱈も饅頭もいっしょくたになってしました。いわんや骨を抜く仕草においてはおや。我ながらこの間抜々々した格好、白痴(こけ)が虫歯を押さえている手付きにもさながらで、ほとほと自分がいやになってきた」という稽古ぶりを描いている。
こうした稽古をして一人前の落語家となって、寄席にも出お座敷にも呼ばれしてお足をようやく手にすることができる。寄席に出してもらうまでが大変、寄席に出たら出たで道行く人に木戸銭を払ってもらって寄席のお客になってもらうのが大変、寄席に客がはいったらはいったらで笑ってもらうのが大変、ましてや客を感心させるなど。そうした苦労をしてやったと噺家は生計が立つ。
この落語家の修行を見ると介護支援業務でお金をもらうのは何と楽なことかと思わずにいられない。資格は政府が用意してくれ研修制度も整備し需要は拡大する一方、法律で業務の保障があり売上金は間違いなく現金化される
おおくのケアマネジャーは実力を身につているが、そうでないケアマネジャーもいることが残念に思える。
コメント
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