
警視庁失踪課高城賢吾を主人公としたシリーズ。今回は介護ロボットを開発する技術者が5年前に失踪した捜索とその会社にまつわるストーリーで展開する。結果は無残なことになるのだが、主人公高城の娘が失踪していることが物語の背景にあり、今回の事件は娘探しへ向かう伏せんともなっている。それを暗示するのが最後の部分で
「怖がっていたら、一歩も前へ進めませんよ。このままでいいですか?それに、父親として可能性も信じてあげないのは、綾奈ちゃんにとっても不幸なことじゃないですか」と呼びかけられて
「私は煙草を揉み消し、背筋をすっと伸ばした。
時は来た。」
で終わっている。