浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

『世界』を読む

2011-07-12 22:26:01 | 日記
 岩波書店の『世界』8月号を購入し、今読んでいる。
 
 東日本大震災の復興がかなり遅れている。東北地方の復興は、日本国民が支えていかなければならないことは言うまでもない。しかしその目的や方法、手段はどうあるべきか。

 宮入興一氏の論文や、平山洋介氏の論文は、とても参考になる。私たちは復興事業の当事者ではないが、やはり東北地方の人々の復興の行方を見守る必要があろう。

 というのも、阪神大震災では、大震災を千載一遇のチャンスとして大企業が復興事業に参加し、地方自治体も住民の声を聞くのではなく、トップダウンで復興事業ならぬ都市改造を進めてきた経緯があるからだ。

 宮入氏や平山氏は、阪神大震災の教訓を踏まえながら、復興はいかにあるべきか、今進められている復興にどのような問題点があるかを指摘している。

 これはとても重大なことだ。

 東日本大震災で重大な被害に遭った人々の姿は決して他人事ではないからだ。東海地震の確率が高いことが指摘され、私たちも大震災に遭遇し、そこからの復興をしていかなければならないのだ。

 いろいろな社会的事件がおきたとき、自分とは関係ないとして無視するのではなく、自分自身が同じ状況に際会したときのことを想像して、自分自身の問題として考えることが必要だ。

 想像力、今日本社会に欠けているのは、これだ。

 浜岡原発が大事故を起こしたらどうなるか、東海地震が起きたときはどうなるか・・・・・・そのとき自分はどうするか・・・・学び、考えなければならないことはたくさんある。

 『世界』8月号から学べることは、多い。
コメント
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