浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

支配層を助ける事件

2013-11-28 22:04:00 | 日記
 今、日本に住む人々にとって、とても大事なことは、特定秘密保護法案を葬り去ることだ。新聞も、産経と読売を除き、なんと日経も、この法案に反対する論陣を張っている。何度も記すが、この法案がまさに「戦後民主主義」を無化する内容を持っているからだ。

 したがって、政治面だけではなく、社会面もこの問題に関する報道で、一度は覆われていた。だがしかし、市川市で、ひとりの女性が路上で殺害されるという事件が起きた。テレビはいうまでもないが、新聞もこの事件の報道に大きなスペースを割いている。秘密保護法に関する報道が、そのために減った。

 この事件が起きたことにより、結果的に「戦争前夜」の政治体制構築を目論む支配層を助けることとなった。

 もちろん、とても悲惨な事件であり、報道する価値はあるのだが、この事件が国民の関心をそらす役割を果たしたことは否定できないだろう。

 この事件はそうではないが、時として権力者は、何らかの報道を縮小させたり、関心をどこかに向けるために、事件をねつ造したり、あるいは発表の時期を選んだりすることがある。

 自然現象であっても、こうした事件であっても、いつも支配層は助けられる、そんな気がする。
 

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見てください!!

2013-11-28 17:15:11 | 日記
 明日です。Eテレです。

NHK・ETV特集
 「三池を抱きしめる女たち〜戦後最大の炭鉱事故から50年」
 11月30日(土)23時〜
12月 7日(土)0時45分〜 
http://www.nhk.or.jp/etv21c/

 1963年11月9日、福岡県大牟田市の三井三池炭鉱で起きた
炭じん爆発事故。死者458人、一酸化炭素中毒患者839人を出す、
戦後最悪の労働災害であった。
 事故のことは、もう世の中から忘れさられている。
 しかし、一酸化炭素中毒の夫を抱えた妻たちにとっては、何も終わっていない。
 当時、企業も政府も医学界も「後遺症は残らない」とし、労災補償を打ち切った。
 だが脳を破壊された夫たちは、人格が変わって暴力をふるうようになり、記憶を失
い、もの忘れもひどく、子ども同然になった。
 この半世紀、妻たちは、そうした夫を抱きしめ、子どもをたち抱きしめ、
事故を抱きしめ、そして日本最大の炭鉱であった「三池」を抱きしめて生きてきた。
 症状は外からは見えにくく、ニセ患者などと誤解されてきた。
 妻は長い間、“失われた夫の脳”の代わりをはたしてきた。
 それは国と企業に翻弄され、生活を奪われていった労働者と家族の姿である。
 彼女たちが背負わされたものは何なのか。
 夫婦とは何なのか。そして、患者たちの真の病像に迫ろうとする女性医師。
 今日もまた妻たちの変わらない日常が続く。 
 これは、“三池”を生き抜く女性達の、愛と正義の物語である。

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