浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

自由と平和のための京大有志の会の声明がいい!!

2015-07-20 23:53:16 | その他
戦争は、防衛を名目に始まる。
戦争は、兵器産業に富をもたらす。
戦争は、すぐに制御が効かなくなる。

戦争は、始めるよりも終えるほうが難しい。
戦争は、兵士だけでなく、老人や子どもにも災いをもたらす。
戦争は、人々の四肢だけでなく、心の中にも深い傷を負わせる。

精神は、操作の対象物ではない。
生命は、誰かの持ち駒ではない。

海は、基地に押しつぶされてはならない。
空は、戦闘機の爆音に消されてはならない。

血を流すことを貢献と考える普通の国よりは、
知を生み出すことを誇る特殊な国に生きたい。

学問は、戦争の武器ではない。
学問は、商売の道具ではない。
学問は、権力の下僕ではない。

生きる場所と考える自由を守り、創るために、
私たちはまず、思い上がった権力にくさびを打ちこまなくてはならない。

 また多言語で書かれていることも、さすが京都大学。世界に、アベとはまったく異なる日本人の意思を伝えることができる。

http://www.kyotounivfreedom.com/
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【本】保阪正康『昭和の戦争と独立』(山川出版社)

2015-07-20 11:47:15 | 近現代史
 読んでいて、保阪氏がたくさんの本を渉猟して読み込んでいることがわかるし、また別の本では、関係者にも取材して、とにかく史実を徹底的に明らかにしようという姿勢にはゆらぎはない。

 さて本書は「朝日カルチャーセンター」での講義録である。各所に含蓄のある指摘があり、とても勉強になる。今後の日本のあり方についても言及しているが、保阪氏がみずから研究した史実をもとの提言であるので、説得力がある。

 本書は第一部が日本が戦った「昭和の戦争」、第二部は戦後の「独立」とは何であったのかを多方面から論じている。特に後者は、傾聴に値する論点が多い。

 サンフランシスコ講和条約、日米安保条約、日米行政協定、これらにより、日本がアメリカの「属国」になったこと、それが戦後日本の「国体」としてあり続けていること、その日米関係は、1930年代の「大日本帝国」と「満洲国」との関係に似ていること、もちろん戦後の日米関係における日本は、戦前の「満洲国」にほかならない。

 これは孫崎氏の『戦後史の正体』にもあるが、外務官僚寺崎太郎氏の論、占領状態の継続のための日米行政協定、そのための安保条約、そのためのサ条約、締結の順序は逆だけれども、本質はここにあることを、早いうちから指摘していたことが記されている。

 現在の安倍政権は、「属国」日本をさらにアメリカに差し出そうとしているのだが、安倍らはそれにより一体何を得ようとしているのだろうか。イラク戦争やアフガン戦争の明確な失敗とアメリカ兵の犠牲が、アメリカの海外派兵を許さなくなっているが、そのかわりに日本を派兵させようと「知日派」(ジャパンハンドラー)が「アーミテージ報告」を出した。日米両国は、その通りに新しい日米ガイドラインをつくり、そして安倍らは解釈改憲をして「参戦法案」を成立させようとしている。

 一体この動きの中に、日本(人)の「利益」はあるのだろうか。

 保阪氏のこの本を読んでいて、サンフランシスコ講和条約以降の戦後の日本、日米関係の歴史を振り返ってみる必要があるように思った。

 本書には、ボクがまだ読んでいない本が多数紹介されているが、保阪氏の勉強量に追いつきたいと思った。とてもよい本である。
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寂聴さんに負けないでがんばろう!

2015-07-20 07:51:56 | 政治
 瀬戸内寂聴さんは、高齢なのに、こんなにも頑張っている。『毎日新聞』記事。

安保関連法案:寂聴さん法話「覆さないと孫や息子戦場に」

毎日新聞 2015年07月19日 21時46分(最終更新 07月19日 22時00分)


 作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(93)が19日、安全保障関連法案が衆院で可決して初の法話を京都市右京区の寂庵(じゃくあん)で開き、全国から集まった約150人に「法案を通したら今度は戦争。私たち戦争を知っている者は、本当のこと、戦争は怖いこと、絶対にしてはいけないことを言っていく」と話した。

 寂聴さんは冒頭で「こんなに悪い日本(と感じたこと)は、93年生きてきてなかった」と憂え、太平洋戦争当時を振り返って「私たちはバカだから(国に)だまされていた。良い戦争だと思い込まされていた」と言い、「今ははっきり言える。戦争に良い戦争や聖戦など絶対にない。集団による人殺しが戦争」と強調した。

 安保法制を進める政府与党にも触れ、「安倍(晋三)さんや今の政治家は戦争を知らず、恐ろしさを知らない」と指摘し、「法案を覆さないと、あなたたちのかわいい孫や息子がまた(戦場に)連れて行かれてしまう」と訴えた。

 法案の行方については「これまで無関心だった若い人も立ち上がっており、全く(廃案への)希望がないわけではない」と語った。

 石川県から来た会社員の女性(36)は「将来の子や孫のことを思うと安保法案は良くない。何とか覆ってほしい」と話した。【川瀬慎一朗】


 「何とか覆ってほしい」ではなく、「覆すために頑張る」でないといけないのです、石川県から来た会社員さん・・・
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劣化した日本

2015-07-20 07:32:10 | 社会
 知性も感性も劣化している人々のなかには、根拠なき自信をもつ者がいる。どこからどうみてもたいした人間でもないし、尊敬できそうもない者なのに、本人は過剰な自信を持つ。そういう輩を時々みる。興味深いことに、そういう輩はなぜか権力欲が強い。ボクはそうした輩には近寄らないが、すり寄っていく者がいる。同じような類型の人間であるが、その取り巻き連中が阿諛追従するので、余計に増長していく。
 謙虚さの「け」の字もない人々だ。

 ただ「エラクなりたい」という願望のみで生きている者が、一定の地位に就き、権力をふるい始める。理念も考えもないので、そこには混乱が生じる。「世のため、人のため」という意識などさらさらもっていないから、その周辺の人々は振り回されることになる。

 数年前にそうした輩がそれぞれの地位に就いている組織に関係したが、時に見かける彼らの行状に愛想を尽かして、さっさとボクは離れていった。

 そうした輩は、自由民主党という政党に集まる。今はそうした人間がほとんどになっているようだ。安倍自民党。そのグループのかつての領袖であった者が、責任転嫁を図っている。 

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161913


 またそうした輩が、原発の再稼働を推進していこうとする。みずからの経済的利益のために。


http://www.asahi.com/articles/ASH7M5H97H7MUUPI001.html?ref=nmail


http://lite-ra.com/2015/07/post-1304.html


 理念なき集団が、日本の各レベルの権力を握るという劣化した日本。
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