浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

「猿」

2020-06-26 22:27:50 | 芥川
 「猿」は、遠洋航海から横須賀に帰港した軍艦の話である。

 この軍艦のなかで盗難事件が起きた。二度目の盗難事件であった。一度目はまさに猿が時計を失敬して艦内を逃げまわったことである。猿は「満二日、絶食」の罰を受けたのだが、猿の飼い主であった砲術長は「罰則を破って、猿に、人参や芋を、やってしまった」。

 二度目は横須賀に帰港したときに発覚し、信号兵の奈良島という兵が窃盗犯であることが判明した。奈良島は禁錮室に監禁された後、海軍監獄へ送られた。

 この「猿」の末尾の文は、

 猿は懲罰をゆるされても、人間はゆるされませんから。

 である。

 日本の政界には、懲罰をゆるされている「猿」がたくさんいる。人間ならば必ず懲罰を受けるはずだからである。

 今日も一人、政界から「猿」がでた。「菅原」という「猿」である。
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ワルは、いつまでものさばっている

2020-06-26 20:37:50 | 社会
 武富士という消費者金融、高利でカネを貸して大儲けした会社。今はないが、その残党が暗躍している。弁護士事務所まで支配して、カネ儲けをしていた!!!

 過払い金CMの大手弁護士法人、「東京ミネルヴァ」破産の底知れぬ闇
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奇想天外

2020-06-26 11:39:03 | 芥川
 「芋粥」。

 芥川の話は、次に何が出てくるかわからない筋立て、しかしだからこそ読まないといられない切迫感をもたらす。

 主人公は、風采の上がらない、常にいじめに遭っている平安時代の一応は貴族の「五位」である。

 人間は、時として、充されるか、充されないか、わからない欲望の為に、一生を捧げてしまう。その愚を哂う者は、畢竟、人生に対する路傍の人に過ぎない。

 「五位」の欲望は、「芋粥に飽かむ」である。飽きるほどに「芋粥」を食べたいという強い欲望を、「五位」はもっていた。

 その欲望をかなえるために、越前敦賀の藤原利仁が「五位」を敦賀に連れて行く。そして利仁の館で、「五位」に「芋粥」を飽きるほどに食べさせようとするのだ。

 「五位」の前には、山ほどの「芋粥」が提供されるのだが、しかし「五位」はそれを食べられない。「芋粥」を前にして、「芋粥に飽かむ」という欲望をもっていた自分自身ー「多くの侍たちに愚弄されている彼」、「京童にさえ「何ぢゃ。この鼻赤めが」と、罵られている彼」、「朱雀大路をうろついて歩く、憐む可き、孤独な彼」を振りかえった。そういう彼ではあったが、なぜそのような境遇に耐えられたのか。
 それは、「芋粥に飽きたいと云う欲望を、唯一人大事に守っていた、幸福な彼」、つまり「芋粥に飽かむ」という欲望を持った自分自身を、いかにひどいことがあっても「幸福」だと思っていたのだ。「芋粥に飽かむ」という欲望は、「五位」にとって生きるよすがであった。
 その欲望がかなえられては、生きるよすがはなくなってしまう。だから「五位」は食べなかった、食べられなかったのである。

 狐がでてきたり、あらすじのその先を読めない小説である。
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難問

2020-06-26 10:16:51 | 芥川
「野呂松人形」を読む。これは芥川の随筆なのだろう。人形を使った狂言のようなものを、芥川が知人のそのまた知人の家に見に行ったときの話である。

 ここで問題になるのは、アナトール・フランスのことばを引用して、芥川が考える。

 時代と場所との制限を離れた美は、どこにもない。自分が、或芸術の作品を悦ぶのは、その作品の生活に対する関係を、自分が発見したときに限るのである。・・・自分は云う、あらゆる芸術の作品は、その製作の場所と時代とを知って、始めて、正当に愛し、且、理解し得られるのである。

 芥川は野呂松人形の所作を見ながら、アナトール・フランスのことばについてこのように考える。

 僕たちの書いている小説も、何時かこの野呂松人形のようになる時が来はしないだろうか。僕たちは、時代と場所との制限を受けない美があると信じたがっている。僕たちのためにも、僕たちの尊敬する芸術家のためにも、そう信じて疑いたくないと思っている。しかし、それが、果してそうありたいばかりでなく、そうある事であろうか。

 この問題は難解である。いかなる芸術作品も特定の時代と場所のなかで創作される。その芸術作品は、その特定の時代と場所を超えて、普遍的な美として存在しうるか、という問題。存在する、と私は言おう。ただしそれを生み出した時代と場所を知ることによって、よりその芸術作品は輝きを増すであろう。
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ほらっ、検察は自民党を見逃すでしょ!

2020-06-26 09:33:48 | 政治

菅原前経産相の元秘書「明らかに違法なのに、なぜ不起訴?」 特捜部の処分に困惑

 「上級市民」は殺人などのよほど罪が重い悪事を働かないと逮捕起訴されないんだよ。それが「呆痴国家」日本の真の姿なんだよ。
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為政者は、国民よりオリンピックが大事

2020-06-26 09:33:48 | 政治

入国制限が遅れた代償は 五輪開くため聖火到着待ち、ウイルス拡散

 安倍晋三=自民党・公明党政権も東京都も、COVID-19 の流行よりも、オリンピックが大切なのだ。
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東京は怖い!!

2020-06-26 08:20:11 | コロナ
 ずっと東京に行っていない。子どもの家族が住んでいるが、東京のCOVID-19 の感染状況がはっきりしないので、東京で感染する可能性があり怖くていけないのだ。
 静岡県でも感染者が出るが、ほとんどが東京など大都市との関連からである。静岡県内では感染の危険性はほとんどない。

 東京の感染状況をネットで見ても何も分からない。それについては以前も書いたが、感染者の住居が都内か都外か、それ以外は不明である(性別、年令は公表)。どこで感染した可能性があるのかなどまったく公表していない。

 さすが情報公開に「積極的な」小池都政である。

コロナ公表情報が全国最低レベル、東京都の功罪 都心の「エピ・センター」化を避けるために今すべきこと
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