都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「町田久美展」 西村画廊 6/17
西村画廊(中央区日本橋2-10-8 日本橋日光ビル3階)
「町田久美展」
6/6-7/1
今年のMOTアニュアルでも展示があった、町田久美の個展です。確固とした存在感を見せながら、それでいてどこか柔らかく、また瑞々しい線が魅力的な展覧会でした。
いきなり失礼なことを書いてしまうと、町田さんのモチーフはあまり好きではありません。しかしそれでも、一つ一つの作品をじっと見入ってしまうような魅力が確かに存在します。それは、雲肌麻紙という独特な質感を見せる紙に、一見スッと引かれたようにも思える青墨の線でした。そしてこの線、どこから眺めてもまるで一筆書きにて引かれたように見えますが、実は何と配置や太さを計算しながら何度も何度も塗り重ねて出来たものなのだそうです。(これには驚きました。)また色は、所々に配された岩絵具だけしかありません。しかし線が全ての面をしっかりと支えています。白い部分が多いのに不思議と余白感がない。どの面も重々しいような、とてもどっしりとした味わいが感じられます。
「郵便配達夫」が圧巻でした。大きな雄鶏にのった一人のこども。何故かまるで幼稚園の制服のような郵便配達員の格好をしている。そして線の連なりによって一枚一枚、丁寧に積み重ねられた羽の描写。さらには雄鶏のダイナミックな動き。伸びる黒い尾っぽ。若冲の雄鶏すら彷彿させます。強烈です。
会場では町田の作品が印刷された小冊子が500円で販売されていました。ただやはり、あの線の質感は印刷やWEB画像ではなかなか上手く表現出来ないようです。(もちろん冊子自体はとても良い出来でしたが。)直に見ることで格段に魅力が増すような、とてもナイーブな作品でもあります。来月1日までの開催です。
「町田久美展」
6/6-7/1
今年のMOTアニュアルでも展示があった、町田久美の個展です。確固とした存在感を見せながら、それでいてどこか柔らかく、また瑞々しい線が魅力的な展覧会でした。
いきなり失礼なことを書いてしまうと、町田さんのモチーフはあまり好きではありません。しかしそれでも、一つ一つの作品をじっと見入ってしまうような魅力が確かに存在します。それは、雲肌麻紙という独特な質感を見せる紙に、一見スッと引かれたようにも思える青墨の線でした。そしてこの線、どこから眺めてもまるで一筆書きにて引かれたように見えますが、実は何と配置や太さを計算しながら何度も何度も塗り重ねて出来たものなのだそうです。(これには驚きました。)また色は、所々に配された岩絵具だけしかありません。しかし線が全ての面をしっかりと支えています。白い部分が多いのに不思議と余白感がない。どの面も重々しいような、とてもどっしりとした味わいが感じられます。
「郵便配達夫」が圧巻でした。大きな雄鶏にのった一人のこども。何故かまるで幼稚園の制服のような郵便配達員の格好をしている。そして線の連なりによって一枚一枚、丁寧に積み重ねられた羽の描写。さらには雄鶏のダイナミックな動き。伸びる黒い尾っぽ。若冲の雄鶏すら彷彿させます。強烈です。
会場では町田の作品が印刷された小冊子が500円で販売されていました。ただやはり、あの線の質感は印刷やWEB画像ではなかなか上手く表現出来ないようです。(もちろん冊子自体はとても良い出来でしたが。)直に見ることで格段に魅力が増すような、とてもナイーブな作品でもあります。来月1日までの開催です。
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