アカシアの雪に吹かれて。
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昨日からは、ニセアカシアの駆除に取り組んでいる。
切り口が黄色いのがニセアカシアの特徴かな。
枝を曲げていくと、バキッと折れてしまうくらい粘りがないが、硬い。
カラマツやシラカバにちょうどいい刃付けのチェンソーだと、跳ねたり食ったりする。
縦挽き用とまではいわないまでも、刃先角を鈍めにして、デプスゲージも下げすぎないほうがいいかもしれない。
要は、一度に深く切り込まないような刃付けだ。
とはいえ、いろんな木を切るようなときにいちいち刃先の調整をするのは現実的でないから、どっかで折り合いつけてガマンするしかないんだけどな。
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チェンソーに溜まる切り粉も黄色い。
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カバーの裏は、切り粉がオイルでねっぱって詰まる。
現場じゃ気にしないが、一日の作業のあとは、必ず掃除する。
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シラカバやヤマザクラといった他の木を圧倒する成長速度で、いち早くてっぺんに出てくる。
手ごわいエイリアンだ。
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ニセアカシアがいかにしぶといか。
根元近くで折れたやつが、途中から再び立ち上がって成長している。
立ち上がったとこより先の、元の幹は枯れている。
元は枝だったやつが、新たな幹になっているのだ。
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その折れ口。
芯の方はバッキリ折れたようだが、皮に近い辺材は折れずにつながっていたようだ。
水を吸い上げているのは辺材なので、生き延びれたのだろう。
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今日の林内作業道路。
まだ何とかクルマで走れるが、二輪駆動ではほぼ間違いなく、どっかでハマるだろう。
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今日は、道内全ての観測点で真冬日になったらしい。
当地のこの写真頃の気温は、-7℃。
断続的に吹雪いてきたりして、まあしばれた。
軽トラは休憩所兼待避所なので、エンジン掛けっぱなしで置いている。
ペットボトルの中にはインスタントコーヒーが入っているのだが、デフロスタの吹き出し口の上に寝かせておくと、ずっと熱々を保てる。
休憩中は、保護帽の下にかぶっているニットキャップをデフロスタで乾かしている。
氷点下の寒さでも、作業中は汗だくになるのだ。
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防振手袋の「しんげんくん」も、乾かす。
寒すぎて空気はカラカラに乾いているから、短時間でも結構乾くし、あったまるから少しはやる気が出る。
この時期の装備は、中は速乾生地のパンツ、発熱繊維のロンTとタイツ、ツナギの下に着るインナースーツ。
お仕着せの作業着はコットンなので、汗で濡れたら乾かないし動きにくくなって最悪なので、着ない。
インナースーツの上からお仕着せの綿入りオーバーパンツを直に履いて、その上にヤッケのズボンを履いて、保護用チャップスを付ける。
足下は、コットンの5本指の上に、発熱繊維の先丸、さらにその上にネオプレンのオーバーソックスを履いて、長靴を履く。それでも、足先が痛くなるほど冷えてしまう。
上は、インナースーツの上に綿入りのジャンパーを着て、その上からヤッケをかぶる。
ヤッケは、防風のほかに、切り粉の付着を防ぐ効果もある。黄色やオレンジ色の派手なやつを着たほうが、見通しの悪い林内でも目立つ。
首元にはニットやフリースのネックウォーマ、頭はニットキャップの上からメット、手は腕抜きをはめて、しんげんくん。
伐採は午前の作業だけでパンツまで汗で濡れるから、昼休みにストーブで乾かして、また午後の仕事に出る。
でも、パンツまではなかなか乾ききらなくて、気持ち悪いのだ。
控え室でフルチンってわけにもいかないだろうしな。
替えのパンツを用意しとくのが正解だろう。
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キタキツネの足跡と、俺の足跡。
キツネは意外に足でかい。中~大型のイヌくらいあるか。
冬の楽しみは、この足跡探しと、足跡の主探しだ。
今日は、足元をヤチネズミが逃げ回っていた。写真は撮れなかったけど。
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