フロートチャンバーだな。
夜中に、ストーブから灯油漏れ。
コロナの2001年モデルで、かなり古いストーブだ。
調べてみたら、定油面器が灯油でぬれていた。
上には燃料ポンプが付いてるのだが、その間に入ってるパッキンが濡れているように見える。
とりあえず増し締めしてみたけど、そもそもゴムのパッキンだから、締めればなんぼでも締まる。
で、家人によれば、増し締めしてしばらく、運転中は漏れは止まっていたんだけど、あったかいからとストーブ停めたら、また漏れ始めたという。
仕方ない、ちゃんとバラして点検するか。
このストーブの場合、フロントパネルを外し、コントロールパネルをよければ、定油面器にアクセスできる。
まず、灯油の元栓を閉めて、あらかじめ油の受け皿を定油面器の下に入れておく。
ポンプからバーナーへの細い配管を外す。
ワイヤハーネスをクリップから外し、ポンプの配線を選んで、ポンプから切り離しておく。
灯油管からの太い配管を外す。
定油面器リセットレバーを外す。
リセットレバーのアームやスプリングも外す。
定油面器固定ビスを外す。
これで外せる。
中の灯油を抜けるだけ抜く。
けっこう出る。
さてバラしてみますか。
ポンプユニットを外す。
ガスケットの付いてる、ポンプベースを外す。
定油面器の蓋を外す。
中には黒いフロートがある。
フロートユニットを外す。
定油面器の中。
構造的には、フロートバルブでチャンバー内の液面を一定に保っていて、キャブレターのフロートと同じシステムだ。
側面の真ん中あたりにぐるっとパーテーションラインみたいのが入っているが、このラインが指定の油面らしい。
ということは、本来ここより油面が上がることはないわけで、ポンプベースあたりから、しかも停止後に漏れたのなら、まさにキャブのオーバーフローと同じだ。何らかの理由でフロートバルブが閉じ切っていないのだ。
右にあるのは磁石で、フロートが上がりすぎたときだけ、フロートアームがくっついて、フロートを保持するようになっている。
リセットレバーで作動するボタンは、フロートを押し下げてその磁石の貼り付きを外すだけだ、だから、何度もガチャガチャリセットしても、通常は意味がない。
フロートバルブシート。
異物があるように見える。
フロート室の底。ここにも少し粒子状の異物があるようだ。
パークリで洗ったら少し錆色が出たが、おそらく2001年ストーブ設置以来の汚れだと思われるので、あまり心配しなくてよさそうだ。
フロートニードル。
尖ってないタイプだ。これもよく洗う。
フロートニードルはネジになっていて、油面を調整できるようだ。
洗ったフロートユニットを組み付けて、ストーブの配管を仮つなぎする。
灯油の元栓を開けて、油面を見る。
少し高いかな。
ニードルを少しねじ込んで下げる。
元栓閉じて、フロート室のドレンを開けて、油面を少し下げる。
再び元栓を開けた油面。
こんなもんかな。
ポンプのストレーナも洗う。
定油面器を組み立てて、きちんと取り付ける。
元栓を開けてしばし、漏れを確認。いいみたいだ。
フロントパネル開けたまま、いざ試運転。
無事点火した。
と思ったら、鋳物のポンプボディ相手でおっかなびっくり締めたノズル配管の袋ナットから漏れた。
折れそうで怖いけど、締め直す。
再度試運転。
今度はいいみたいだ。
完全復旧。
冬の北海道で暖房故障は命にかかわるから、直ってよかった。
ま、薪ストーブあるんだけどな。薪は重いし目が離せないからめんどくさいし弱火が効かないのに対し、石油は手軽で弱火が効くからありがたいのだ。