トランプ氏が共和党大統領候補になるのが決定的になり共和党が変質しようとしている。一方、既に民主党大統領候補を決定的にしているクリントン氏が、小州予備選でバーニーサンダース氏に連敗し本選に向け足元がぐらついている。民主共和両党とも党主流派の求心力が弱まり傷つけられている新しい段階になった。ここで例によってこれまでの報道から偏見と誤解を恐れぬ私の分析を紹介したい。
今頃になって米国に限らず世界はトランプ氏が大統領になったら大事になると警告し、米国の主要メディアはなりふり構わずトランプ攻撃を強めている。遅い! 以前指摘したように問題はトランプ支持者はニューヨークタイムズ(NYT)を読むような人達じゃない、私風に言うならちょっとおつむの足りない連中(失礼!)だ。ワシントンポスト(WP)紙によると、オバマに反対するだけで何も生み出さなかった共和党主流派が原因だと開き直っている。
トランプ氏が候補者になるのが確定的になったものだから、共和党の中にトランプ氏の影響力を借りたいと思う輩や擦り寄る大企業が出始めた。こういう連中がトランプを担ぎ、選挙のプロが巧妙なキャンペーンを展開すると大統領本選でそれなりの票が動くのではないだろうか。それでもヒラリーの優勢は変わらないと見ていたのだが、直近の世論調査では両者の支持率が拮抗し始めた。一体何が起こったのか。
その理由の一つは大統領としての能力云々というより、意外にも彼女は人として好かれていないのだ。何を言おうと信用されないという、いわば逆差別ともいえる。その要因として彼女の比類なきキャリア、ウォール街との密な結びつき、国務長官時代に国の秘密情報を個人携帯でやり取りしていた等が指摘されている。それがサンダース候補の付け入るスキにもなっているようだ。
CNNによると、ヒラリー氏は2008年にオバマが大統領候補に決定すると、民主党の候補が勝利する為に潔くオバマを支持する表明をした。それに比べサンダースは負けが決まっていてもしつこく予備選を戦い続け、結果的に自党の候補を不利にしていると指摘したという。だが、果たしてそれが今の有権者の耳に届くか疑問だ。
バーニー(サンダース)もトランプ氏と同じで、結果的に自党の大統領候補の選挙戦を邪魔していると民主党主流派から嫌がられている。ここまで追い詰められてもヒラリー氏が政策面でサンダース氏に必要以上に妥協しないのは好ましく思う。トランプ氏とサンダース氏は出来ない約束をバラまいて支持を取り付けており、いざ大統領になって公約違反で国民の支持を失い開き直る恐れがある。彼女はその一線を守っている。
既に共和党は分裂する恐れすら囁かれる様になってきた。党内権力を握る主流派の多くがトランプ氏を支持しない事態になる可能性は現実にある。一方、サンダース氏がこのまま予備選を戦い続け本選にも顔を出し、ヒラリー氏が敗れる可能性もある。影響力を失ったと言われる米国でも代わりはない、そんな事態になったら世界は大事になる。この新たな展開がどうなるか、最後は正気を取り戻して米国の良心が勝つことを祈りたい。■
今頃になって米国に限らず世界はトランプ氏が大統領になったら大事になると警告し、米国の主要メディアはなりふり構わずトランプ攻撃を強めている。遅い! 以前指摘したように問題はトランプ支持者はニューヨークタイムズ(NYT)を読むような人達じゃない、私風に言うならちょっとおつむの足りない連中(失礼!)だ。ワシントンポスト(WP)紙によると、オバマに反対するだけで何も生み出さなかった共和党主流派が原因だと開き直っている。
トランプ氏が候補者になるのが確定的になったものだから、共和党の中にトランプ氏の影響力を借りたいと思う輩や擦り寄る大企業が出始めた。こういう連中がトランプを担ぎ、選挙のプロが巧妙なキャンペーンを展開すると大統領本選でそれなりの票が動くのではないだろうか。それでもヒラリーの優勢は変わらないと見ていたのだが、直近の世論調査では両者の支持率が拮抗し始めた。一体何が起こったのか。
その理由の一つは大統領としての能力云々というより、意外にも彼女は人として好かれていないのだ。何を言おうと信用されないという、いわば逆差別ともいえる。その要因として彼女の比類なきキャリア、ウォール街との密な結びつき、国務長官時代に国の秘密情報を個人携帯でやり取りしていた等が指摘されている。それがサンダース候補の付け入るスキにもなっているようだ。
CNNによると、ヒラリー氏は2008年にオバマが大統領候補に決定すると、民主党の候補が勝利する為に潔くオバマを支持する表明をした。それに比べサンダースは負けが決まっていてもしつこく予備選を戦い続け、結果的に自党の候補を不利にしていると指摘したという。だが、果たしてそれが今の有権者の耳に届くか疑問だ。
バーニー(サンダース)もトランプ氏と同じで、結果的に自党の大統領候補の選挙戦を邪魔していると民主党主流派から嫌がられている。ここまで追い詰められてもヒラリー氏が政策面でサンダース氏に必要以上に妥協しないのは好ましく思う。トランプ氏とサンダース氏は出来ない約束をバラまいて支持を取り付けており、いざ大統領になって公約違反で国民の支持を失い開き直る恐れがある。彼女はその一線を守っている。
既に共和党は分裂する恐れすら囁かれる様になってきた。党内権力を握る主流派の多くがトランプ氏を支持しない事態になる可能性は現実にある。一方、サンダース氏がこのまま予備選を戦い続け本選にも顔を出し、ヒラリー氏が敗れる可能性もある。影響力を失ったと言われる米国でも代わりはない、そんな事態になったら世界は大事になる。この新たな展開がどうなるか、最後は正気を取り戻して米国の良心が勝つことを祈りたい。■