かぶれの世界(新)

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不思議な内閣不信任案

2016-05-31 18:31:30 | ニュース
テレビを見ていると野党4党が共同提出した内閣不信任案が否決されたというテロップが流れた。民進党自身が消費税導入の延期を提案する法案を出したばかりというのに、与党が消費税導入を再延期する見通しになったので内閣不信任案を出すというのは私には理解できない。

与野党の政策が再延期で一致した稀な瞬間に不信任案が出て来るとは何とも不可解だ。世論調査では過半数の国民も消費税導入再延期を望んでいた。与野党と国民が望む政策にもかかわらず、野党が責任を問う理由がアベノミクスの失敗だというが、アベノミクス以前の経済状況と比較すれば失敗とまで決めつけるのは無理がある。確かにこのところ期待通りになってないのは事実だが、悲惨な事態を招いたとは言えない。

「世界経済がリーマンショック前の状態に似ているので、再び危機に陥らないようにあらゆる対策を打とう」とG7トップの議論を誘導し、それを消費税導入の再延期の口実としたという批判もある。最近になって米国経済が思ったより堅調で、新興国経済も一時期より回復して来た兆候があり、ここに来て世界経済危機というのは一寸言い過ぎではと感じないではない。寧ろ下手をすると日本が取り残される恐れもある。

だが、日本のリーダーが世界のトップを巻き込んで方向付けしたことに私はいささか驚いた。今迄サミットといえば日本の首相は各国の主張を黙って聞き、結論に大人しく従い気前よくお金をバラまく印象があった。今回、事前に各国首脳に会い、本会議で議論をリードし日本の経済政策に都合よく意識合わせしたのは見慣れない風景だった。安倍首相でなければ出来なかったかもしれない。

そういう状況で不信任案提出する明確な根拠が感じられない。不信任案が否決されても世論は無視し何の反応もないだろう。それで生活が良くなるわけでも何でもない。野党は無駄なことは止めて真に国民の為になる政策を提案し議論してほしいものだ。野党の責任を果たせと言いたい。■
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