かぶれの世界(新)

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

仮説:中国異変?(続)

2005-04-22 11:21:52 | インポート
中国に変化が起こっているとの見方をサポートする情報がいくつか出てきたので、ここで整理しておく。基本的に急成長した経済と何も変わっていない中国政治体制の間の矛盾が底流にあって今回の暴動に繋がったという説明に繋がっている。

1)北京政府は反日運動が暴動化するのを最初から望んでいなかった。反日運動が反政府運動に転換することを非常に恐れていた。(反日感情を利用しようとはしたが)
2)従来のデモは全て官製だったが、昨年のアジア・カップから自発的デモになった。共産党政権誕生以来、中国人民が押し付けではなく初めて自発的に意思表示し始めた。
3)反日デモの主役は20,30代の経済的に恵まれた層で、一人っ子で大事に(我儘に)育てられ、インターネットや携帯電話を持ったいわゆる新人類である。(日本の60年代の学生紛争はもっと凄まじかった。)
4)上海暴動は上海当局が中央の指示を無視した結果起こった。それだけ中央の締め付けが効かなくなっている。(その他の都市のデモについてはまだわからない)
5)貧富の差の拡大、環境汚染、農村の疲弊、汚職の地方政府や民間への広がりなどに対して抜本的な措置がとられていないという不満に対し、中央政府は従来のような抑圧姿勢はとれず、非常に慎重な対応をしている。
6)北京政府はたがの緩んだ締め付け装置に対し危機感を持ち、新世代と地方政府などを満足させる分かり易く明確なメッセージとして日本に強い態度を今後もとり続けざるを得ない。

日本政府と北京政府の外交は13億人の観衆を前にした舞台に立っているという認識が、今、特に重要になった。双方の為政者は敵・味方ではなく主演・助演の関係となった


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ビーフステーキ・サンド | トップ | 日中関係の報道 »

コメントを投稿

インポート」カテゴリの最新記事