かぶれの世界(新)

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2011年の人

2012-01-11 12:22:24 | ニュース

沢穂希が女子サッカーのFIFA年間最優秀選手、佐々木監督が同じく最優秀監督に選ばれたという。女子サッカーにもバロンドールがあることは知らなかったが、サッカーファンの一人としてメッシの横に並ぶ沢さんの写真を見て「凄いこと」だと思った。世界の女子サッカーを変えたといわれるなでしこジャパンの監督である佐々木氏の受賞も当然という気がする。

今の時期は、振り返ってこの1年を特徴付けた人を選ぶイベントが続々と予定されている。その中で注目したのは、雑誌Timeが選ぶPerson of the Year だ。 2011年はThe Protesterが選ばれた。日本語訳すると「抗議する人」だが、単数形だから具体的な誰かを指すのではなく抽象的な意味合いがあるように感じる。

つまり、アラブの春で独裁体制を崩壊させ、中ロの汚職や腐敗に対する反体制の声を上げた民衆、格差是正を求めて立ち上がり世界に広がったWS占拠デモ、財政危機に陥った欧州諸国で起こった政治家不信のデモなど、世界各国で体制を問わず民衆の抗議行動が噴出し政治を動かした。既成体制に対して「抗議する人」が主役の年だったというわけだ。

だが、私にはいまいちピンと来ない。日本はまだまだ豊かだ。「抗議する人」は日本を除いて選ばれた人達のことだ。日本人社会は元々個人が突出して活動や組織全体を特徴付けしない、寧ろそういうことを嫌う「出る釘は打たれる」傾向の強い社会だ。海外から見ると顔が見えないという。それが原因で政治家や企業トップのリーダーシップの欠如のように見做されることもある。

だが、顔が見えないと大きなことが出来ないかというと決してそんなことはない。今でも世界第3位の経済力を誇り、すぐれた科学技術で世界に貢献している。特に2011年は東日本大震災に見舞われ、直接の被災者のみならず多くのボランティアが世界にお手本を示した。政治の迷走とかマイナス面ばかりに目を向けるが、実際その何倍もプラス面があることを再認識すべきだ。

被災者は困難なときにも秩序を失わず思いやりと優しさを保った。全国から続々とボランティアが集結して復興を助けた。寸断されたサプライチェーンは驚くべき速度で回復し、色々批判派あるが未曾有の原発事故でも死者一人出さず、深刻な被爆も報告されてない。こんなことが世界の他の国で可能だったろうか。いまだ復旧の進まないハイチと比べなくとも、日本人は凄いと思う。

こういう人達を2011年の人として私は選びたい。だが「抗議する人」風に特徴付けて名前を付けるとしたら、どういえばいいだろうか。これが又極めて日本的で、一言でピッタリ来る言葉がない。最近流行の言葉で言えば、これが「クール・ジャパン」ということかもしれない。■

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スタバvs図書館

2012-01-09 13:36:40 | 日記・エッセイ・コラム

昨日息子とすき屋で昼食をとった。家族客が多く、満席で盛況だった。その後、近くのスタバでコーヒーを飲んだ。久し振りの焦げ臭いコーヒーに甘いクッキーは美味しかった。息子が帰った後1時間足らずコーヒーをすすりながら本を読んだ。

スタバの店内はうっかりすると眠ってしまうほどの心地よさだった。店内はスタンダード・ジャズと会話で騒々しいのだが読書は進んだ。雑音はホワイト・ノイズみたいで気にならず、暖房は我家より暖かく設定され心地良い。

今は変わったのかもしれないが、90年半ば頃のシアトルのスタバ発祥地付近の店と比べてテーブル席があって広く落ち着く。その頃スタバで読書する人は見かけなかったが、見回すとノートパソコンを広げたり、読書をしている人達が珍しくなかった。

しかし、お客で席が埋まっているのにコーヒー1杯で1時間以上粘るほど心臓は強く無く、店を出て寒風の中を歩いて中央図書館に向った。寒さと前立腺肥大症のせいで急に尿意を催し図書館のトイレに駆け込んでホッとした。

運よく空き机を見つけて3階にある読書室に入った。机の三方に仕切りがあり、静かで読書に集中できる環境だ。時間を気にする必要がなく、やはり読書は図書館に限ると思った。

図書館に入った時は外気よりは暖かく感じたのだが、時間の経過とともに寒さで鼻汁が出てきた。節電の為室温がかなり低く設定されて、時折首筋や足元を冷たい風が流れて背筋がゾクゾクした。野球帽を被り手袋をしたがまだ寒い。

我慢できず、仕切られた読書室を出てオープンスペースの丸テーブルに移った。仕切りはないもののこちらの方が心持暖かかった。席に着くとすぐ読書を始めたが、静かだとちょっとした雑音が気になる。隣や前方の席に座る人がちょくちょく入れ替わる度に気になる。特に若い女性だと。

図書館には2時間半余りいたことになる。どちらが読書に適していたか、うちに帰る道すがら考えた。居心地は圧倒的にスタバが良いのだが、読書に適しているかどうかはどちらとも言えない。しっかり防寒対策をしていけば、やっぱり図書館かな。■

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無謀な試み

2012-01-08 12:02:19 | 日記・エッセイ・コラム

野田政権が増税を掲げて総選挙になだれ込む可能性が高まってきた。支持率低下に加えネジレ国会と党内外の反対の声の大きさの中で、選挙には不利な増税を争点にして突き進むのは無謀とも思われる試みだ。しかし、私には近年絶えて見ることが無かった信念を持って突き進むリーダーの姿は新鮮でさえある。

突然話題は変わるが、今朝起きると身体の節々が痛い。昨日3ヶ月振りにバドミントン練習に参加した。ガン騒動以来こちらでも田舎でも激しい運動をする気力が失せ、ジョギングやサイクリングもしてなかった。昨年末帰京後はストレッチと素振り、散歩はしたが激しい運動はしてなかった。

昨日クラブの練習初めで挨拶を兼ね今後バドミントンを続けられるかテストの積りで参加した。ゲーム練習をやるとパートナーの足を引っ張り惨めな思いをすることになるだろうと覚悟していたのだが、やってみると意外にもゲームになるだけでなく勝率7割程度の結果も出た。

毎回組み替えるパートナーと相手チームの組合せに恵まれたのが最大の理由だが、まだまだこのクラブでやれそうだという気持ちになった。新顔は少なくクラブの平均年齢が上がって皆年を食ったからで、私だけが衰えただけではない。最初に「出来るまで頑張る」と皆に挨拶して、その直後「もう止めた」では洒落にならないと不安だったので、とりあえず無謀な試みにならず安心した。

年末からもう一つ挑戦したことがある。クリスマスの前に中央図書館に行き特別ルールで借用期間が12日まで延長されると聞き、貸し出し制限の枠一杯の10冊纏めて借りた。夕食時の家族の反応は冷たいもので、家内は一言「無謀な計画」と言い放った。しかし、その通りになった。

今までのところ読書量は2.5冊で半分も進んでない。言い訳は山ほどある。今迄はクリスマスパーティにお正月・新年会、紅白歌合戦・お正月の特番とサッカー・駅伝とテレビに忙しかった。それと今読んでいる「ポールソン回顧録」は600ページ近くもあって続けて読めず中々手強い。無謀と言われ見返せるような状況にはとてもなりそうもない。■

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朝日の変心

2012-01-05 13:03:48 | ニュース

昨年末、息子がある新聞記事を読むよう勧めてくれた。それは12月30日付けの朝日新聞の特集記事「リスク社会に生きる」で、放射線に比べ喫煙や飲酒などの生活習慣の発ガンリスクの方が格段に高いと報じていた。国立がんセンターの具体的なデータを示して、例えば100200mシーベルトの被爆者の発ガンリスクが8%増なのに対し喫煙者が60%増というものだった。

しかし、2006年に一般女性を対象に実施された調査では、最大のリスクは原子力(専門家は8位と見ている)で、喫煙は8位(同1位)飲酒は21位(同2位)だった。原子力の安全神話が崩れた今、専門家の見方も見直されなければならないだろう。だが、昨今の放射線が1-20mシーベルトの領域でのリスク議論は、明らかに過剰反応であると考えさせられる内容であった。

何故こんな風に偏った見方が国民の間に広まってしまったのか。同記事は「リスクに戸惑う国民が悪いのではなく、分かりやすく伝える工夫が、専門家や行政にこそ求められている」と他人事のように指摘している。だが、責任の多くはマスコミ報道にあったと私は見る。特にテレビ報道は専門家や行政の信頼を傷つけるために大きな貢献をした。

お茶の間に人気のタレントや司会者が十分な知識も無く不安を煽り、それを許した放送局や新聞がこういった偏った理解を作り上げた。比較的公平な報道をしたNHKでさえ例外でなかった。私が見た朝の番組で視聴者の食事に含まれる放射能を測定した時、スペクトル図は自然界から発生する放射線が圧倒的に多く専門家は同じように健康に害があると言ったが、番組は無視して原発から出た特定の放射線しか議論しなかった。

朝日新聞はこの記事で正気に戻り、よって立つグランドを水平にしたと思う。「全国に放射線アレルギーが蔓延したこの期に及んで」という言い方も出来るが、仮にアリバイつくり(多分そうだ)だとしても私は評価する。この記事は今後の放射能に関する報道に一定の常識の枠を持ち込んだように感じる。このところ民放のニュースバラエティ番組から偏った意見が消えたように感じるのはこの記事の効果かもしれない。

続いてこの記事の翌日12月31日、朝日新聞は消費増税法案の素案が固まったとトップで報じた。異例だったのは、2面の社説ではなくその記事の真横に同じ大きさで「増税を先送りすると待っているのは国家破綻、即ち財政破綻であり、社会保障と経済社会全体の危機である、政治は選挙に有利不利ではなく国民の為に行動せよ」と署名入りの記事で熱っぽく語っていることだ。

ギリシャ財政危機に端を発した欧州危機を目の当たりにして、痛みの先送りを続ける我国が同じ轍を踏む恐れがあるという危機感に溢れた論説であった。この記事は朝日が消費増税と社会保障の一体改革を支持すると宣言したに等しい(必ずしも政府案に賛同する訳ではないが)。

朝日新聞は福祉ポピュリズムの権化で、往々にして木を見て森を見ない代表みたいに思っていた私にはとても意外だった。上記の放射線アレルギーを正す記事といい、この一連の記事で朝日新聞の変心を感じた。何が起こったのだろうと私は訝った。朝日新聞は購読しているがそれは家族用で私自身は朝日を殆ど読まない。正直言うと朝日イメージの修正だが、だとしても悪くない。

現実はその日の朝日新聞でも第2面に政治部記者が書いた政局記事が掲載され、その後も野党及び小沢派の反対運動で政局がどう動くかが新聞テレビのトップニュースだ。逆転国会における野党は法案の成否を握っている。マスコミは政府と同じように野党にも責任を問う厳しい目を向けて国民に伝えていくべきであり、朝日にはその姿勢を保っていって欲しい。■

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2012年大胆占い

2012-01-03 22:42:30 | 社会・経済

恒例の年頭の大胆占いを紹介したい。調査機関のレポートや新聞テレビ報道から、それらしいと思うシナリオを組み立てて「占い」と称するもので、私独自の一次データは皆無である。過去は理路整然と尤もらしく説明する高名な学者や専門家といえども、未来を予測することは至難の業であり絶対的な信頼を得ることは先ずない。

にもかかわらず、素人の私が未来予測をやるのは大胆不敵であると十分認識した上で、あえて占いを共有したいと思います。私的には未来予測はとても頭の体操になり年寄りのボケ防止になるのです。加えて第三者に公表するので、それなりに真面目に考えた内容です。

経済開発協力機構(OECD)は2012年の主要国経済の実質成長率を以下のように予測している。EU failとは、今年欧州危機が深刻化した最悪ケースの予測値だ。占い欄は私の予測であり、2.0-とは2%未満、2.0+は2%以上を意味する。

        US    EURO  Japan   China   India   Brazil
2011    1.7    1.6   
0.3     9.3      7.7     3.4
2012    2.0      0.2      2.0     8.5     7.2    3.2
EU fail
1.8    2.0   0.2     7.4    
占い      2.0-   0.3     2.0+    9.0-

世界経済は欧州次第

今年も引き続き欧州次第、というのが2012年の世界経済の姿だ。換言すると、今年は欧州危機がこれ以上悪化しない楽観シナリオと、欧州危機が更に深刻化する悲観的シナリオの二本立てで考えておかないといけない。10日前に投函した年賀状の恒例「大胆占い」では、私は楽観的な立場をとり、以下のように「それ程悪い年にはならない」と書いた。

2012年の世界経済は欧州危機が深まる中で、世界経済は絶対的な牽引車を失い連動性に欠け、マチマチの展開を見ると占う。各国は夫々の事情を抱え選挙イヤーで内向きの政策を重視せざるを得なくなる。米国景気は徐々に上向き、欧州経済はマイナス成長、新興国経済は刺激策で何とか勢いを保つ。日本経済は復興需要で先進国間では最も堅実な成長を見せる。辰年に相応しい成長は望めないが、それ程悪い年にはならないだろう。」

崩壊せずともジリ貧の欧州

欧州各国の問題を個別に追っていくと必ずしも楽観的にはなれない事情がある。欧州の債務問題は時を追う毎に深刻化していき、実体経済に悪影響を与えそれが金融市場に負のフィードバックを与える。つまり、実体経済と金融市場が相互に悪化要因になる「負のスパイラル」の‘安定した構造’が出来てしまった。残念ながら2012年もこの悪循環が続くと私は読む。

欧州危機は経済問題ではなく、極めて政治的な問題となりそうだ。フランス大統領選を控え二頭政治「メルコジ体制」が機能しなくなる可能性がある。両首脳が内向きになり思い切った対策を打てず、モグラ叩きを続ける可能性がある。結果、最悪シナリオは回避できても「崩壊せずともジリ貧」に陥る可能性は高い。

誰が最後の貸し手で救世主になるのか、いまだに明確ではない。財政危機に悩む米国は大統領選を控えそれどころではない。中国はすっかり熱が冷め、新体制の方針待ちだ。状況は「欧州は欧州が始末を付けろ」だ。仏銀が保有する伊国債が、仏格付けに悪影響を与えるようだと一大事になる。サルコジは何としてもメルケルを説得し金を出させなければならないが、ドイツは放漫財政に規律を求め「財政統合」の保証を求めるだろう。間違いなく2012年も会議は踊る。

春が近い米国

米国は消費が徐々に戻り住宅市場も改善の兆しを見せ、停滞していた雇用が着実に回復し始めた。だが、専門家は改善が長くは続かないとみている。その理由は春以降に家計部門の借金(住宅ローン)の調整が入り消費が軟化すると予測しているからだが、私はもう少し楽観視している。

米国の人口増加トレンドから見ると、成長率2.7%で中立(ゼロ成長)である。2%程度の成長では実質マイナス成長という見方もあるが、まずまず底堅いといってよい。従って量的緩和第3弾(QE3)は打たないと予測するが、悲観的シナリオになればQE3もあるだろう。

オバマ大統領が再選されるかどうか、支持率が50%を切った現状では不透明だ。失業率が8%台で再選された大統領は前例が無いそうだ。だが、共和党に有力な候補がいないのも一方の現実だ。茶会の支持を受けることは、中道派の支持を失うことを意味する。戦いはどちらが中道派を取り込むかと若者の投票率がどうなるかで決まる。現状ではオバマ再選が有力と予測する。

成長優先の新興国

新興国・資源国を悩ませてきた景気過熱と物価上昇懸念は、昨年各国が揃って引き締めを行い効果が出始めたタイミングで欧州危機の資本引き上げが襲い急激な為替下落に直面した。各国は物価か成長のどちらをとるか迫られ、再び金融緩和に向かい「優先順位は成長」にあると方針を鮮明にした。だとしても世界経済を牽引するほどの力強さは期待出来ないだろう。

中国は最早10%台の成長を続けることは期待できなくなったが、今後数年は8%台後半の成長が可能と予測する。欧米先進国への輸出が頭打ちになる中で、3割程度の国内消費を如何に増やすかが課題だ。しかし、新政権は欧州危機と不動産バブルのリスクに直面し対応を求められる。当面は安全運転に徹し、徐々に内需主導の経済に転換していくと予想する。

消去法で浮上する日本、その進路

以上のように2012年の世界経済は楽観できる状況には無い。その中で大震災復興という明確で具体的な需要がある日本経済は、消去法的に先進諸国間でトップの成績を取るだろう。仮に欧州危機が悪化したとしても、欧米の方がもっと悪影響を受けるのでトップは揺がないと予測する。しかし、必ずしも未来に展望の開けるトップでないことを肝に銘じるべきだ。

最も難しいのが日本の政局の行方だ。理屈が通らない政治と民意にマスコミが関る。野田首相は腹をくくって消費税増税に取り組むことにしたが、国会承認までの政治日程には党内外に様々なハードルが待ち構えている。秋に民主党代表選をどういう形で迎えるのか、私には全く予想が付かない。それ以前に解散や政権交代もありえる。最終的には国民が賢明な判断をすることを祈りたい。結果責任は政治だが、それは結局のところ政治家を選んだ国民の判断にある。

最後にお楽しみのスポーツ

今年MLBに移籍が予想されているプロ野球選手は、ダルビッシュ投手を除いて評価が非常に低いようだ。昨年の日本人MLBプレーヤーが活躍しなかったこと、特に松坂や西岡など高給の選手が期待を裏切り相場を下げたようだ。しかし、今年は期待が低い分だけ、意外感が高評価に繋がるかもしれない。特にダルビッシュと青木の活躍、イチローの復活を期待する。

野球より寧ろサッカー選手の方が、期待が大きい。今年も欧州に移籍する多くのJリーガーが報じられている。年々若い世代の海外進出が増えおり、欧州で競い合い成長して大化けする選手が出て来ると期待する。出来上がって海を渡るプロ野球選手は成長の余地が少ない。今年は清武が結果を出すと予測、他にワールドクラスの点取り屋が出て来るのを期待したい。■

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