かぶれの世界(新)

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1週間分喋っちゃった

2021-09-15 20:12:37 | 日記・エッセイ・コラム
コロナ下の田舎の独居老人は殆ど喋ることなく1日が過ぎる。このところ雨が続き外出することもない。人と話さないと認知症が早まるとテレビやネットが脅しをかける。私は朝一で仏壇に線香を上げ、三代前迄の先祖の名前を読み上げて何か報告してその日のお喋りは終わりの場合が多い。

だが、ついに反転攻勢の日が来た。まん延防止等重点措置が解除され市立体育館が再開され、バドミントン練習に参加した。7月中頃に帰京以来練習できず、8月初めに帰郷後もずっと体育館が使えなかった。久し振りに体育館に行きクラブの皆の顔を見て近況を報告し汗を流した。

休憩時間になると体育館を清掃中の女性を見かけ声掛けした。彼女は見たことがない新顔だったので、聞くと清掃会社の作業員は3人でローテーションを組んで清掃するのだそうだ。結構人の出入りがあるといい、私も以前見かけた女性が別の日にはコンビニのレジにいたことがあると返した。

昼過ぎ家に戻った頃に雨が上がったので昼食の前に急ぎ郵便局に行き、私宛に送られてきた家内の健康保険証を書留で送り返した。昔からある郵便局は都会も田舎も駐車場がないので、天候が悪いと雨の中を歩くには遠すぎる。清掃員に引き続き郵便局の窓口も担当の女性が変わっていた。

数年前に金融庁の指導を受けて金融会社の担当は2年以内に異動する様になったのは知っていた。私の他に客がおらず、ついつい新顔とは話が長くなった。年寄りに丁寧に接しようとする為か、彼女は話をしながら手続きから小銭の両替まで手取り足取り丁寧に面倒をみてくれ感じが良かった。

その帰りコロナ感染が広まり始めた頃から見たことがないお遍路さんを見かけ、ついつい声をかけた。彼は私より一回り若い60代くらいで、声をかけたのは私だが彼の話が止まらなくなった。全ての無料の宿坊は閉鎖されているらしく、私と同じように彼も喋りたくてたまらなかったのだろう。

お遍路さんはまだ激減したままだそうで、メインの70代の人達が一年以上も歩かないと足が弱って遍路歩き再開は大変なのだそうだ。また、外人の遍路がいると楽しい経験を求めて日本人遍路も増えると彼は言う。つまりお遍路さんもリピーターが多いのだそうだ。

私は別な理由で外人女性お遍路さんにはよく声をかけるが、お遍路さん仲間の間でも外人お遍路さんは好かれていると初めて聞いた。楽しくて盛り上がるのだそうだ。しかし、70代のお遍路さんがメインなのでコロナ前に戻るのはかなり時間がかかる、というのが彼の予想だった。

ということで、今日は子供の家族が顔を出した先月のお盆以来久し振りにお喋りした1日だった。多分、1週間分くらい喋ったと思う。マンボウ解除後も生活はそれほど変わらないと思っていたが、お喋りする機会が増えそうな予感がする。独居老人には重要だ。■
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自民党総裁選の主役は誰?

2021-09-14 17:02:21 | 国際・政治
昨日のニューズウィーク日本版ニュースメールの記事「失敗学の研究者が見た、日本の『ゼロリスク』信奉」は興味深かった。日本は東京五輪を機にチャンスとリスクを秤(はかり)に掛けて判断すべきだったのに、テレビや新聞はリスクだけを報じて議論を深める機会を失った。

日本人の中には「安心を求める感情的なゼロリスク信者」が多い、ゼロリスクは信念であり信者には秤はいらない、でもこの信者を減らさないと日本の将来は暗いと。大学の講義でタブーだった原発と軍事の議論に感染症が加わったと記事は続けていた。

この記事を読んで、以前から何度か投稿した日本人気質の問題を上手く説明してくれたと思った。何故、内外の具体的なデータの取り上げて比較し(秤に掛け)ないのか、テレビや新聞はそういう材料を提供して議論する役割を果たすべきと説いた。ニューズウィークよ、よくぞ言ってくれた。

日本人は昔からそうだったのか。多分そういう傾向があったと思う。だが、それ以外にも今回のコロナ騒動は高齢化社会になった為に変質させたところもあると思う。それが東京五輪から菅首相退陣にもつながったと。しかし、私は首相退陣を機に踏みとどまって立ち直る機会だと思う。

次の自民党総裁は衆院選で自民党が勝利し、菅現首相の跡を継いで次期首相になるシナリオがほぼ確定している。1カ月前はドイツや韓国トップの後継者選びがどうなるか注目していたのに状況は激変した。注目されるのは誰の声を反映して首相が選ばれるかだ。

総裁を選ぶ人は自民党議員と数百万人の自民党党員だが、選ばれた総裁はほぼ間違いなく日本の次期首相になるだろう。つまり、数十万人の自民党員が最も支持した候補者が首相になる。言い換えると総裁選の主役は数十万人の自民党員ということになる。

日本経済新聞の朝刊によると、自民党は年配の男性の支持が多く、男性で51%女性が44%だという。そのうち石破支持者の平均年齢が一番高く60.3歳、岸田氏が58.7歳、河野氏が52.4歳だという。要するに50歳以上の人達が次の首相を決める、選挙の主役ということだ。

次の舞台の総選挙でも主役は60歳以上の人達が過半数を占める。少子高齢化先進国である我が国で、その主役(老人)がゼロリスク症候群にかかり世論をリードするのは間違いない。彼らは目先の事を考えて総裁を選びそれを反映した政治を期待する恐れがある。マスコミ諸君、君らの出番だ。■
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何故、日本のコロナ医療が逼迫するのか:医療以外の問題

2021-09-12 12:20:56 | ニュース
1年半にわたり海外と比べながら我が国のコロナ対策を注目してきたが、マスコミ報道に納得できない部分が多く、どうしてもモノ申したくなることが多い。10日記者会見で河野大臣がワクチン接種1回目は米国61.9%日本61.7%(8日現在)と発言したが、ワクチン接種の遅れを非難してきたマスコミは無視した。

今日のNHKテレビ討論会で西村大臣がワクチン2回目接種が5割超したと言明して初めて速報が流れたが、マスコミは軽い扱いに終わると予測する。多分、今後の焦点は重症化が改善したところで西欧並みの行動制限をいつどれだけ緩和するかになるだろう。

私は自民党総裁選とこれに続く衆院選は基本に戻って、我が国のコロナ医療逼迫の根本原因について議論すべき絶好の機会だと思う。医療行為以外の問題について、特に以下の2つのテーマについて議論し対応策を国民に示す時が来たと考える。身内を非難する議論が期待出来るか微妙だが。

(1)日本のコロナ医療逼迫の原因にはいわゆる医療行為とは別に、他の分野にも共通する日本人の特徴がある。それは政府・自治体に限らず民間でも共通することだ。「縦割り組織」が責任を明確に出来るか、即ち組織の利益や権利を守るための防衛本能を克服できるかだ。

今回のコロナ対応について例示すると、個々の自治体のIT化が進んでも統合されておらず、10万円の支援金・ワクチン接種・コロナ対応ベッドの管理などが、自治体ごとに個別対応され可視化されなかった。1年半たっても一向に改善されてない。これは我が国の民度或いは文化の問題だ。

ワクチン接種の進捗状況が目に見えるようIT化出来てないのは、そもそも自治体の実力が誰の目にも見えるのを嫌ったからだ。マイナンバーも支援金配布も自治体ごとに進捗が分かり比較されると知事や市町村は困る。更には、共通化するとIT業者との癒着が表面化してしまう。

(2)次の問題はワクチン接種の進捗が遅い件についても我が国独自の問題があった。本件では複数の問題が指摘されているが、かつて薬害問題でこぴっどく叩かれた厚生省や薬品会社はワクチン開発に用心深かった。厚生省に限らずその種の経験はDNAに刻まれ、緊急事態の対応を遅らせた。

類似の問題は繰り返されている。つい先週も米軍のアフガニスタン撤退が引き起こした混乱時に、外務省の自衛隊派遣の判断が1日遅れで500人以上の人達が取り残された。かつて自衛隊派遣がいわゆる軍隊派遣の延長線上で問題視されたDNAが外務省に刻まれて用心深くさせた。

共通するのは、為政者が逡巡したのは組織の失敗を恐れて判断が誤り遅れた為に起こった為だ。政治は結果だ。最終責任を問われる菅首相は長く官房長官を務め我が国の問題を認識していたはずで残念だ。また、後ろ向きDNA形成の要因になったと野党やマスコミは反省すべきだと思う。

現在自民党の総裁選が始まり、3人の候補者が報じられている。既に候補者各々の憲法改正まで踏み込んだ政策の違いが報じられている。多分、ポイントは非常事態における各種対応で、具体的にはサイバーを含む軍事的対応と医療システムを統括する仕掛けだと思う。迅速なコロナ危機対応を逡巡させたDNAにも目を向けて議論し改革を目指して欲しい。■
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田舎暮らし雑感2021(9) 補足

2021-09-11 14:50:17 | 日記・エッセイ・コラム
みっともなくて申し訳ないが最初に「補足」の言い訳をさせて下さい。昨日は予定が狂って久し振りに長時間歩き実家に戻ったのが午後3時、昼食を食べ終わったのが4時だった。冷凍の激辛担々麺と餃子に、子供の家族が訪問した時に残したロング管のビールを飲んだ。8時過ぎても疲れで夕食を作る気力もなくお腹一杯だった。落ち着いてからパソコンに向かった時はいささか酔ってた。

アルコールが残ってた上にテレビを見ながらブログ記事を書いたので、肝心なことを書き残した。一つは展望台から恋木まで歩き、そこで急遽計画変更し地図上にはない鳴沢に行こうとして道に迷ったことだ。途中から未舗装で今や誰も通らず消えてしまった山道に迷い込んだ。

現実は若い頃に経験した「藪漕ぎ」だった。遠くに見慣れた山が見えたので何とかなると思い、昔の山道らしき跡を歩き続けると広い道に出てホッとした。更に歩き続けると舗装された道に繋がり、その先で農作業中の老夫婦に出会い、そこが冨久保だということを知りやっと帰路に着いた。

山裾歩きに慣れてくるうちに慢心して地図上にない道や集落を気にせず歩くようになったと反省した。今日改めてグーグルマップを見ると地形には何もないが、航空写真に切り替えると集落と道路は確かにあった。だが、その前に藪漕ぎしたところはさっぱり分からなかった。

もう一つ書き忘れたのは父の形見の剪定ハサミをなくし、1週間くらい捜したが見つからず新しいハサミを買ったことだ。家の周りをくまなく探したが見つからなかった。諦めて「サボテンアンビル型剪定鋏」を買った。どれも高価で、安くて2000円前後、高いものは5000円以上だった。

父の形見は銘入りだったが買ったのは私らしく2番目に安価なもの、しかし庭の梅の枝落とし程度なら十分な切れ味だった。何十年も前の形見よりよく切れた。枝落としが終わると庭が明るくなった。調子に乗って余分な柿の実を落とし、更に裏山の明治以前の先祖の墓掃除をした。

新しい道具を買うと気分転換になって俄然やる気になる。私の場合たった2000円余りの出費でやる気になり、墓掃除に取り掛かった。山裾のお墓なので放っておくと山から雑草や雑木が文字通り攻めて来る。小振りでもまだ切れ味のいいハサミが役に立った。

以上の二つを補足しないと田舎暮らしを書いたことにはならないと思い、投稿した翌日に慌てて補足版を追加した。山裾歩きはもう誰も歩かなくなった地図にない山道を歩き、新しい発見があったのは反省の一方で楽しくもあった。初心忘れるべからずだ。■
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田舎暮らし雑感2021(9)

2021-09-10 22:53:54 | 日記・エッセイ・コラム
秋らしい気候が迫って来た。ここ大洲盆地で「秋の入口」は、周りを囲む山々にたなびく雲だ。更に秋が深まり冬になると大洲盆地を雲が埋め尽くすようになる、つまり雲海になる。寒い朝目が覚めると一面真っ白な霧に包まれ、9時から10時頃になると青空が見え始める。

雲は何処に行くのか、肱川の下流約20キロにある長浜に流れて行く。寒い朝に雲は肱川河口にかかる赤橋を吹き抜ける「肱川嵐」と呼ばれている。まだ秋の入口の今は細い雲が山をたなびく程度だが、それがまたお洒落で私は好きだ。しかし、まだ夏の名残のある秋なので、昼頃になると強い日差しで気温30度以上の真夏日になる。

今朝は文字通り「秋の入口」の天候で山にかかる雲を見て、本格的な山歩きをしたくなった。昼過ぎになると気温が上がって歩き続けられるか体力に自信がなく、気温が上がる前の9時半過ぎ早めに実家を出た。小学校の裏から登り始め、雲海展望公園から藤縄側を通り恋木に行き、冨久保を経由して戻った。スマホの歩数計では1.8万歩13キロを約5.5時間歩いた。疲れた。

初めて行った冨久保はかなり高い場所にある集落で、人の気配がなく正しい道を歩いているか自信がなかった。集落の奥の方に入って行くと稲の取入れが終わり、乾燥した藁を収めている老夫婦に出会った。やっと人に会えた。折角なので挨拶をして道を訊きやっと会話が出来た。

里に下りると農作業姿の同級生に会った。私はてっきり他家の稲作を代行していると思ったら、彼は2年前に手術後体力が伴わず、若い農夫に代ってやって貰ってるという。代行の代行だ。最近この手の話をよく聞くようになった。私は複雑な関係にならないよう気を付けている。■
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