祭りだ、選挙だと慌ただしい4月だったが
その祭りの神事のイベントの参加者が60人もインフルエンザにかかったという
実際は100人を越しているんじゃないかという
小学校でも流行したらしい
わが店の女子社員も高熱が出て救急病院へ行って調べたら、こちらは幸いインフルでは
なかった
私は人生の中で一度だけインフルエンザにかかったことがある
熱が出たので医者に行って調べてもらったら
「見事にインフルエンザ感染だよ」と私より10才ほど若い先生が嬉しそうに言った
Aモスクワ型って言ったかな、ロシアっぽい名前だった、たしか・・
そんなわけで自宅の二階で一週間一歩も部屋から出ないで寝ていた
ご飯は階段の踊り場に置いてもらい、だから家族の顔も一週間見なかった
当時、インフルエンザの特効薬としてタミフルがデビューした
だが何らかで、あまり評判が良くなくて、それは使用したくないなあと思っていた
(どんな形で、どんな服用方法なのかは知らない)
そうしたら先生がくれたのは、タミフルよりも新しい「リレンザ」をよこした
これは画期的で面白い薬だった、まるで西部劇の回転式弾倉のピストルみたいで
5ヶか6ヶ穴が開いていて、そこにリレンザのカプセルを入れる
引き金みたいなのをひくと、一つが破れてパイプの様な吸い口を吸うと
リレンザの粉が喉に入るという仕組みで、これは面白かった、少しも苦痛でないし
このおかげか3日目には熱もひいて、だが一週間は伝染させる恐れがあるので
家で安静と言われて、初めて1週間の休暇を得た様なものだった
テレビを見ては寝、起きては食べての生活を満喫した
人間はいくらでも眠れるんだなあって、その時知った
1週間目の朝、驚くべき光景を見た
トイレに行こうとして二階の戸を開けたら、そこの踊り場に飼い犬の「ジョン」が寝ていた
彼が二階に上がってきたのは飼い始めて数年間で初めての事だった
二階に上れるなんて思ってもみなかったしそぶりも見せなかったのだ
きっと一週間顔が見えないので心配になって上がってきたのだろう
忠犬ハチ公ではないが、犬には情があるようだ、ちょっと感動した!