通夜式が終わり、別室で通夜ぶるまいを旧友と一緒によばれた
100名ほどがこの席にいたが、なかには30年ぶり40年ぶりに会う人もいて
こっちが挨拶しても首をかしげる人も何人かいた
それは私も同じで、向こうがわかってもこっちがわからない
こんな事でも無ければ会えない人に会えるのも「故人のお導きだ」と坊さんは言うだろう
さすがに通夜の後では町に繰り出そうなどと言う不届き者も居ず
先輩のの車でホテルまで送ってもらった、もう9時過ぎで渋滞も終わっている
わずか10分足らずでホテルに着いた
早すぎる、することもなく呆然としていたが、忘れていたことがあった
それはマッサージだ、マッサージはもはや趣味の一つだ
旅先に出れば、温泉旅館であれ、ビジネスホテルであれ、必ずマッサージを頼む
10月終わりの福島の温泉でも頼んで60分の大部分を寝ていた
フロントに電話をしようとマッサージのインフォメーションを見たら日曜は休みだった
それじゃレストランでも行ってサーロインでも食おうか、最近は粗食続きだし
ところがレストランもラストオーダーの時間が過ぎていた
寝るしかないのか・・・10時から・・・
するとテレビの横にアロママッサージの広告があった「アロマ?」女性がやる美容
と思って(だめだ)、料金を見ていたら「整体マッサージ」もあるでは無いか
これだこれだと、すぐにフロントに申し込んだ
間もなくドアがノックされて、迎えに出たら30前後の若い女性で、すこしドキッとした
「整体90分コースですね」と言われて返事をしたら
「アロママッサージもやってみませんか」という「いやあそれは・・・」と言いながらも
少し興味が出て、「女性がやるものじゃないの?」と聞いたら
「いいえ最近は男性もやってますよ」「それじゃやってみようかな」と単純な俺
「コースを選んでください」結局、整体30分+アロマ60分のコースにした
ベッドに横になったらいきなり「読んでください」と紙をさしだした
(風俗営業ではありません、担当の女性にさわったりしないでください、場合によっては
途中で中断して退出することもあります)
そりゃあそうだ、個室で二人っきりなら、そんな不届き者だって居ないとは限らない
まずは30分月並みに整体マッサージをしてもらった
「今度はアロママッサージをしますから、症状に併せてこの中から選んでください」
5種類の効能書きを見せてくれた、「首肩のこり」「疲労回復」「幸福感」なんてのを選んだら
一つに絞れなくなって「どっちにしようかな?」迷っていたら
「二つミックスしましょう」だって、そんなのもありなんだ?
さて勝手がわからないし、そうしたら紙パンツに履き替えていただきますからバスルームで
履き替えてタオルを巻いて来てください」
茶色でダブダブのゆったり紙パンツはかっこわるいが見られるわけでも無いし
老後の予行演習???
バスタオル2枚で部分部分を上手に覆って、お客に不安感を与えないように施術する
老廃物を体内から排出するのがアロマの目的なんだそうだ
オイルマッサージは初めてだが悪い気はしない、なかなか良かったが
やはり気持ちよさに少し寝てしまった
終わったあと、「あたたかいお茶のサービスがありますがどうですか?」「はい」って
ポットからお茶を注いでくれた、結構サービスが細かくて感心した
「お水をたくさん飲んで老廃物を排出してくださいね、そうじゃないと体の中をぐるぐるまわる
だけですから」「老廃物が?」「はいそうです」
またやってみても良いかなと思った、なんでもやってみるもんだね