おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(4月4日)に家にいる時、電話がかかってきました。
電話に出たカミさんが懐かしそうに話していました。
続いて私に代わりました。
福山に住んでいる陳さんからです。
陳さんは、30年前に中国の上海から来日して専門学校で働きながらカラオケスナックで働いていたときに保証人になっていたことがご縁で、福山に移り住んでも律儀に毎年お中元とお歳暮を贈ってくださっている方です。
内容は、マスクがある数量中国から手に入ったのでいらないか、というお電話でした。
私たち夫婦を恩人とみなしてくれているからです。
私は「身近な大切な人に差し上げてください」と辞去しましたが、こんな時の陳さんの思いやりがまるで花束のように感じられました。
陳さんとおやりとりを終えて、ふとこんなことを思い出しました。
どこかの本に書いたことがある話です。
私が勤めていた会社は、1982年の後半から1983年の3月にかけて大リストラを展開中でした。
何せ、希望退職だけでなく指名解雇もしながら従業員の半分の削減を図っていたのです。
当然、すさまじいほどの経費抑制策を展開中です。
そんなある日、私の部下であった社長秘書のT・Y子さんが花束を抱えてオフィスに入り、社長室の入り口に生けたのです。

私は唖然として見ていて、その後こう詰問しました。
「Tさん、 経費をうるさく言っている時期だよね。これどうしたの?」
「十分承知しています。ただ、こんな時期だからこそお花が必要なのではないでしょうか? それに、この花は私のポケットマネーで買ってきました」
私は答えに窮し、「あ、そうだったの。ありがとう」とだけ言いました。
社長も、社長室に入る人たちも心が和むのが感じられました。
今朝の新聞の第一面には、「都内感染 新たに118人」「世界死者6万人超」の記事が躍っています。
今日、予定していた講座は、受講者に一昨日の晩に取りやめ・延期のご連絡をしました。
変えることができないことは、平静な心をもって受け入れるしか仕方がありません。
しかし、目と耳と鼻を刺激して感覚面から自分の心を整えることは可能です。
窓辺の花を見てからベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番を聴きながらの朝でした。

(クリックして勇気づけを)
<お目休めコーナー>4月の花(5)
