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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

今朝のブログは予定外でした。

本日はブログをお休みしようと思っていたのですが、インターネットで

HUFFPOST 2020/6/4 19:09 (JST)
誹謗中傷と批判はどう違う? 日本語学者に聞いてみた「相手の人格を尊重するかどうか」

があまりにも明快だったので、最近の事件にからめて書きたくなりました。

飯間 浩明氏(国語辞典編纂者・日本語学者)が語ったことの一部です。

SNSのあり方が今、改めて問われている。

人気リアリティ番組「テラスハウス」に出演していたプロレスラーの木村花さんが亡くなったことがきっかけだ。
木村さんは生前、SNS上で誹謗中傷を受けていた。

日本語学者の飯間浩明さんは、批判と誹謗中傷の違いについて「相手の人格を尊重するかどうか」だと言い切る。
そして、ネット上での誹謗中傷の言葉を減らしていくためには、「誹謗中傷はダサい」という社会的な「空気」を作っていくことが大切だとも訴える。

例を挙げましょう。
最近、暴走族の構成員は減っています。背景にはいろいろな要因があるでしょうが、集団で車をうるさく走らせるという行動を「ダサい」と思う人が増えていることもあるのでしょう。
「暴走族はダサい」という空気が一度できてしまうと、わざわざそのダサいことをやろうとする人は少なくなります。
空気が暴走族を減らした面があります。

21世紀に入った頃から、暴走族のことをかっこ悪く「珍走団」と呼ぼう、という動きが広まりました。
この呼び名も、空気を作る助けになったはずです。
「珍妙な走る集団」。そんなダサい名前の団体には加わりたくなくなります。
ものの言い方によって、人の行動を変えたわけです。

そこで、飯塚氏は

・「誹謗中傷はダサい」という空気を、広げていくことが大事

だと述べ、

・誹謗中傷と批判をどう区別するか?

については、実に簡潔にこう語ります。

誹謗中傷というのは、ひとことで言うと人格攻撃なんです。

一方、批判というのは、相手の発言や行動が適切でないことを述べるものです。
相手の人格とは関係がありません。
たとえ「あなたの発言(行動)は間違っている」と批判する場合でも、相手の人格は尊重しなければなりません。

これは、当たり前と言っては当たり前なのですが、日本語学者らしくとても簡潔です。

私は、理論を進化させるために「批判」は大歓迎です。

『広辞苑』の「批判」でもそれは納得できます。

①物事の真偽や善悪を批評し判定すること
②人物・行為・判断・学説・作品などの価値・能力・正当性・妥当性などを評価すること。
否定的内容のものをいう場合が多い。

ただし、厳密に言うと、批判(criticism)には”criterion”(複数:”criteria”)としての「(判断・批判の)基準、標準」がなければなりません。
別の言い方をすると「論拠」です。

「何を『論拠』『標準』として語っているのか?」の視点が必要だということです。

「気に入らないから」というのは「論拠」にも「標準」にはなりません。

最後は、誹謗中傷を受けているとき、批判されているときの心理的な対応について書いて終わります。

私の大好きな言葉です。

誹謗中傷に対して・・・・・「お前の道を進め。人には勝手なことを言わせておけ」(ダンテ)

批判に対して・・・・・「君の意見には賛成しないが、君のそう発言する権利は死んでも擁護しよう」(ヴォルテール)

ただ、こう書いてもなかなか現実には難しいのですが・・・・・。

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