おはようございます。アドラー心理に基づく勇気づけの研修(外研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(9月10日)は、千葉県のある企業に出向いて従業員4人のマネジメント・カウンセリング をしてきました。
この会社は「アドラー・カンパニー」の理想を掲げる会社で、全社員の研修に加え、幹部クラス(社長を含む)の研修に加えカウンセリングも行っています。
今回は、追加の要望があって18日(火)も含めて8人の追加カウンセリングを行うのです。
ヒューマン・ギルド のWebsiteでは、カウンセリング(子育て・対人関係・その他の悩み)の項にこんなことが書いてあります。
代表者の岩井は、中小企業診断士の資格を持ち、経営の実態に明るいため、組織に属している人や創業を考えている人を対象に、マネジメント・カウンセリングに応じることも可能です。
昨日のカウンセリングは、このマネジメント・カウンセリングに属します。
私の編著の『アドラー心理学によるマネジメント・カウンセリング入門』(アルテ、1,800円+税)では、「マネジメント・カウンセリング」を「マネジメント・カウンセリングとは、主に企業の経営者および管理者が直面している問題の解決や将来の機会開発のために、カウンセリング・アプローチによって気づきを促し、意思決定を支援する協力関係である」と定義しています。
オフィスに戻ってからは、東京中小企業診断士協会の「マネジメント・カウンセリング研究会」の勉強会(ヒューマン・ギルドにて)に参加しました。
政治や経済の問題をしっかり学べた夕べとなりました。
マネジメント・カウンセリングの1日となりました。
ところで、全米オープンの女子シングルスで元世界ランキング1位のセリーナ・ウィリアムズ選手を破って優勝した大坂なおみ選手とコーチのサーシャ・バイン氏の関係が 東洋経済オンライン に 大坂なおみが世界の称賛と同情を集めたワケ 全く新しいタイプのヒロインが誕生(2018/09/10 13:40、岡本 純子氏)として出ていたので、ポイントとなる部分を転載いたします。
「オーバーコーチング」をしないということが日本のスポーツ界が学ぶべき態度のような気がします。
ここ2年で急速な成長を遂げたといわれる大坂の強さを引き出してきたのが、コーチのセルビア系ドイツ人、33歳のサーシャ・バイン氏だ。以前、ウィリアムズの練習相手を8年間も務めていたが、昨年の12月に、大坂選手とタッグを組んだ。
大坂選手曰(いわ)く、「彼は非常にいい人で、ポジティブで陽気。私は落ち込むことが多いので(相性がいい)」と説明したが、ひょうひょうと見える彼女も、実はネガティブ思考で悩むことも多いらしい。
バイン氏は、インタビューで、「彼女は完璧主義で、自分自身に厳しすぎるところがあるから僕は真逆でいなければならない。だから『大丈夫。地球は丸くて、草は青いさ、すべてうまくいく』って言うんだ」と語っている。
「最初はもっと内にこもり、控えめだった」という大坂選手を徹底的にリラックスさせ、その殻から出てくるように導き、ムードメーカーとして励まし続けた。
その様子は試合中の2人のやり取りを映したこの動画からもうかがえる。
自信をなくし、涙を流す彼女に、「できるよ」「深呼吸して」「みんなわかってる。君はできるんだよ」と優しく、暗示をかけるように粘り強く励まし続ける。
「オーバーコーチング」をしないことが重要
彼は「誰かが、選手にどちらの道を行けと指示するのではなく、選手が自分で道を見つけられるほうが価値がある。だから僕はある程度、選択肢を狭めておいて、最終的には、つねに彼女が自分で決断をできるだけの余地を残しておくことが大切だ」と述べている。
つまり「オーバーコーチング」をしないということが重要だというのだ。
スポーツの世界でカギとなるのはもちろん選手の実力だが、それと同等、時にそれ以上、重要なのがコーチや指導者の「コミュ力」である。
指導者のコミュ力と選手の実績とは絶対に「正比例」する。
青山学院大学の駅伝チームの原晋監督やワールドカップでの大躍進を導いた元ラグビー日本代表監督エディ・ジョーンズ氏(参考記事「青学・原監督の『コミュ力』は何がスゴいのか」)などはまさに、バインコーチ同様、選手との対話を重視し、自ら考えさせ、選び取らせるスタイルで成功を収めた。
ひるがえって、日本ではまだまだ、コーチが一方的に怒鳴りつけ、根性主義で、「教え込もう」とする指導も健在だ。
選手を殴りつける、恫喝するなど、ゲスの極みのような慣行も存在する。
大坂選手の優勝に、2020年の東京五輪の「顔」が見つかったと安堵する関係者も多いかもしれないが、彼女のこの偉業に、日本のスポーツ界や関係者の功績といえるものはそれほどないだろう。
次々と露呈するパワハラ体質を抜本的に改め、徹底的に指導者のコミュニケーション力を鍛えることが急務だ。大坂選手の快挙は大いにたたえつつも、浮かれている余裕など、日本のスポーツ界にはこれっぽっちもないのである。
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