IZUNOHANA’s blog

     後期高齢驀進中者の戯言

郷愁のおばさん二人中国紀行(58日目)

2008-09-04 18:54:30 | 旅の足跡

1986年9月5日(金)
―ウルムチ最後の1日―

ナン 2角
バス代(市内循環2回分) 8角
ウルムチ博物館 8角
切手代 4元5角
トマト 2角
干しぶどう 1元2角
昼飯代 13元4角
地図 5角
宿泊代3日分(華僑飯店) 48元
夕食代 7元4角

朝、雪は止んでいた。

友好アメリカ人はトルファンへ行き、そちらで何日か滞在するつもりだが、彼の荷物はこの宿に預けたままにして置くと言うので、「我等は、明日、出発する。このふわふわベットに移らないか」と勧めるたら(ホテルの了解は得ていないが、そこは中国、何とかなるでしょうと軽い気持ちで)、彼、大いに喜んで名詞をくれた。
漢字で書いてある(書かれてた字は忘れてしまったが、ランディ・タフトと読めたその名前は今でも思い出す)
中国のことを大分勉強して来たんだなぁ・・・そういえば、夕べも遅くまで本を読んでいた。
もう彼に出会うことも無いだろうが、我等は互いに「See you again」と言って別れた。

博物館に行ってのんびりと過ごす。
ウルムチはどんどん変わってゆく。否、ウルムチに限らず中国は・・・と言った方が良いかも知れない。
住民にとっては暮らし良くなってゆくのだろうし、それが当然なのだが・・・この街のかけがえない良い雰囲気は残しておいて欲しいと思うのは、決して私が旅人だからではなく、日本が近代的、文化的なものを追求しているうちに、日本中、どの街も特色のないふわふわした軽薄な街に変わり果ててしまったからだ。

私が、最初にこの街を訪れたのは、つい、5年前のことなのに、今、全く違う知らない街を見ているような変化は、返って悲しい思いがする。
本当にうま~く変わって欲しいと心から願う。

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郷愁のおばさん二人中国紀行(57日目)

2008-09-04 08:26:18 | 旅の足跡

1986年9月4日(木)
―北京へ戻りたい一念で―

バス代(市内循環4回分) 1元2角
飛行機搭乗券(ウルムチ~上海) 1266元
昼飯代 12元6角
ブドウ 8角
ティシュ・タオル 4元
民芸バッグ 70元
画集 60元
ジュータン 53元
コーヒー他 4元4角
ザーサイ 1元
シャンパー 15元
ベスト 22元
人民公園入場料 2角
包子 1元2角
夕食代 7元4角
(レート 1元=約42円)

寒さに目が覚める。
あれ、まぁ・・・雪が降っている・・・2週間前、ウルムチは、夏まっ盛りだったはず・・・そういえば、市場や道路脇には、スイカやトマト、果物や野菜が色とりどりに山に積まれていたのに、昨日は、トマトの山が姿を消し、色艶の無いスイカが寂しく転がっていたっけ・・・ぶどうを売っていた荷車さえ、あまり見当たらなかったように思う・・・ぶどうは初秋のものでしょうに・・・もう、晩秋の風情なのだ。

暗い中、そっと起きて、再度、ウルムチ駅に向かう。
雪はしきりに降り続いていた。駅の窓口には4、5人の姿が・・・今日は切符が手に入る・・・と、ほっとした気持ちになる。
しかし、中国はそんなに甘いところではないと、またまた思い知らされる。
番号札という落とし穴があったのだ。何時、何処で発行されたのか判らないが、札を手にした人民が次々と我等が前に入り込む。
その上、車両関係職権乱用型割り込みまで現れる。
結果、我等の順番はどんどん後ろに下がって行った。
待つ事、数時間、又しても窓口は我等の目の前で閉じたのだった。あぁ~・・・ため息のみ。

降り続く雪で、辺りは白く化粧している。思わず口ずさむ。♪・・雪は降る、切符は没有・・・白い雪がただ降るだけ・・・ラ~ララ・・♪。寒い!
いえいえ、ここでくじけていてはダメなのだ!そうだ、北京がダメなら上海を狙おうと、再びCAACへ向かった。
ゲットしましたよ、9月6日の上海便。
だが、Oさんに会うためにはその日のうちに北京へ向かわなければならない。
もう、不可能だった。
この結果をOさんに連絡したかった(Oさんの宿泊ホテルは判っていた)が、電話番号が判らないのだ。
ひとえに私の無責任さの結果である。
後はWさんの友人を頼りにするしかない(カシュガルから速達便を出して依頼した)と、北京方向に心からお願いをするだけ・・・Oさん、ごめんなさい・・・この償い、どんな事でもします・・・・。

ともかく、ここから動ける事が確定した。
まずは乾杯しようと、崑崙賓館に行く。ロビーで、ふと見ると、「あっ、あの人が居る」と慌てて目をそらした。
彼、華僑飯店で、昨夜から同室しているアメリカ人で・・・言葉の判る香港がいるのに、何故だか我等と友好を図り、食事も一緒が多かった。
我等も、英単語を並べて友好に努力はしたが、もう、語彙も限界で・・・でも、彼は、すばやく我等を見つけて、にっこりと近づいてくる。
又しても、食卓を囲みながら、無い知恵絞って友好に奮闘する。
上海行きチケットを手に入れた事を話すと「Congratulation!」と喜んでくれた。
中国を旅する人にのみ理解できる事なのよね。

冬物はチベット(ラサ)を離れて成都に着いた時に捨ててしまったので、寒くて仕方が無い。
ダウン(本物かどうか判らないけれど)のジャケットやベストを購入した。
人民公園前の飲茶屋さんで「包子」を再び賞味し、西の香りのお土産等も調達。
これでウルムチに未練なし。


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