○サントリー美術館『湖南省出土古代文物展 古代中国の文字と至宝-初公開《馬王堆と走馬楼》出土品』
http://www.suntory.co.jp/sma/japanese/index.html
私は長沙の湖南省博物館も行っていないし、実は日本で行われた「馬王堆漢墓」の展覧会にも行っていない。なので、初めて見るものばかりだった(たぶん)。
展示品は、印章、封泥、木簡、竹簡、帛書など、文字の書かれたものがほとんどだった。竹簡がものすごく細く、書かれている文字がものすごく小さいことにびっくりした。パソコンのディスプレイなら「小」で表示させたくらいの文字である。しかも、パソコンと違って、点画をごまかしたりせず、画数の多い文字も、細い線できちんと書いている。
木簡、竹簡に書かれているのは、政府の公文書とか歴史記録とか、または人の生活において重要と考えられた占卜や呪術、医術の書で、いずれも贅言のない、簡潔な文体でまとめられていた。
古代において「文字で書き留められるもの」は、それ相応の実質を要求されたということか。現代のように、文字が私有化されて、誰でも、くだらないことを好き放題に書ける(Blogなんてその最たるもの)時代とは、「文字」の価値って、大きく違っていたんだろうな、と思った。
でも、そのあとに、色っぽい詩を書いた酒瓶とか、底に「どうぞお召し上がりください」と書かれた食器とかもあって、ホッとした。こういう「生活の彩り」みたいな文字の使用も、やっぱりあったんだ、と思って。
ちなみに、これは「公」の領域に当たるんだろうけど、性生活の指導書みたいな竹簡が、展示の中にさりげなく混ぜてある。記述はかなり具体的。おいおい、いいのか...って感じでした。
http://www.suntory.co.jp/sma/japanese/index.html
私は長沙の湖南省博物館も行っていないし、実は日本で行われた「馬王堆漢墓」の展覧会にも行っていない。なので、初めて見るものばかりだった(たぶん)。
展示品は、印章、封泥、木簡、竹簡、帛書など、文字の書かれたものがほとんどだった。竹簡がものすごく細く、書かれている文字がものすごく小さいことにびっくりした。パソコンのディスプレイなら「小」で表示させたくらいの文字である。しかも、パソコンと違って、点画をごまかしたりせず、画数の多い文字も、細い線できちんと書いている。
木簡、竹簡に書かれているのは、政府の公文書とか歴史記録とか、または人の生活において重要と考えられた占卜や呪術、医術の書で、いずれも贅言のない、簡潔な文体でまとめられていた。
古代において「文字で書き留められるもの」は、それ相応の実質を要求されたということか。現代のように、文字が私有化されて、誰でも、くだらないことを好き放題に書ける(Blogなんてその最たるもの)時代とは、「文字」の価値って、大きく違っていたんだろうな、と思った。
でも、そのあとに、色っぽい詩を書いた酒瓶とか、底に「どうぞお召し上がりください」と書かれた食器とかもあって、ホッとした。こういう「生活の彩り」みたいな文字の使用も、やっぱりあったんだ、と思って。
ちなみに、これは「公」の領域に当たるんだろうけど、性生活の指導書みたいな竹簡が、展示の中にさりげなく混ぜてある。記述はかなり具体的。おいおい、いいのか...って感じでした。