見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

蘭州・寧夏から内蒙古2010【7日目】銀川→包頭

2010-08-25 02:33:12 | ■中国・台湾旅行
■承天寺塔

 西夏時代の外観をとどめて清代に再建されたという八角塔。中国風味とイスラム風味が微妙に混じっている感じがする。工事中のため、門内には入れず。塀の外から写真だけ撮る。

■寧夏博物館

寧夏回族自治区の成立50周年に当たる2008年にオープン。ここも規模広壮で、新しくてきれい。入館無料。ただし展示は、西夏王陵博物館や賀蘭山岩画館など、「現地」密着の博物館に比べると、複製品が多いように思った。博物館の向かいの寧夏図書館も、外観を見る限り、国会図書館関西館も真っ青の威容。さらに博物館と図書館の間に劇場を建設中とのこと。いま、中国政府が文化行政に投じている資金は半端でない。その一方、福祉や弱者救済はあまり進んでいるように見えないので、一概には称賛できない。中国って、やっぱりアメリカを国家モデルにしてるのかなあ…などと考える。


(これは図書館)

 銀川駅で、ガイドの劉さん、食事時の鍋奉行ならぬ”肉奉行”として印象的だった運転手さんと別れる。ここからは、われわれ3人だけで列車に乗り、内蒙古自治区の包頭に向かうのだ。列車は銀川始発の北京行き。9月から始まる新学期に合わせて、大きな荷物を抱えて故郷を離れる若者でゴッタ返していた。席は「軟臥」と呼ばれる4人用の寝台コンパートメント車。靴を脱ぎ、ごろ寝しながら列車旅が楽しめて快適。われわれ3人と同室になった中国人の男性は、新疆から銀川に出てきて、さらに北京へ向かうところだという。銀色の文字で「警察」と入った財布をポケットに入れていて、あれはオモチャか本物かを3人でこそこそ話し合った。



 食事は餐車(食堂車)で。簡単に済ませるつもりだったが、「乗警」(鉄道警察隊)の徽章をつけたあんちゃんが注文を取りに来て「日本朋友!」と分かるとすかさずビールを勧められた。ノリが関西人っぽい。中国の乗警さんの業務は、乗客の身分証チェックから弁当の車内販売まで幅広い。

 包頭(パオトウ、現地の発音はボートウに近い)駅に到着。旅の後半を案内してくれるガイドの徳さんに迎えられる。普通なら駅前に専用車が待っているところ、タクシーを呼び、後ろのトランクに3人分の荷物を積み込む。蓋が閉まらないので開けっぱなしで街を走り出したのには、冷や汗をかきつつ、爆笑。少し走ったところで、待っていた専用車に乗り換える。実は、車もガイドさんも呼和浩特(フフホト)市の所属なので、包頭市で仕事をしようとすると、面倒臭いらしい。何しろ「内蒙古自治区」だけで日本の4倍の面積だというから、事情もあるのだろう。

(9/4記)
コメント
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