8月15日、昨年(2009年)に続き、「春日大社万灯籠」と「東大寺大仏殿万灯供養会」に参詣。春日山の「奈良大文字送り火」は、まあ省略してもいいかな、と思う。昨年は、暗くならないと雰囲気が出ないだろうと思い、日没を待っていたら、春日大社の参道が、本当に真っ暗だったので、今年は少し早めに出発。夕映えが残っているくらいのほうが、石灯籠のかたちが見えて、参道の景色を楽しめる。
■春日大社 中元万燈籠(19:00~21:30)※実際は18:30頃から点火
19:00頃、春日大社に到着。門前に短い列ができているが、昨年ほどではない。早めに出てきてよかった。↓昨年は見つけられなかった直江兼続奉納の釣燈籠を発見。社殿中央(ここは撮影禁止)の右側に掛っているが、暗くて説明板が読めないので、誰も気に留めない。

昨年、撮影に失敗した鹿の絵の釣燈籠は社殿中央の左側。ただし、草花文など見た目の美しい燈籠は、だいたい年代が新しい(江戸末期~近代)。古いものは奉納者の銘文と、網目と家紋が入るくらい。

多くの客が大仏殿の交差点方面に下るのと別れて、森の中の小道を北進。水谷茶屋を経て、若草山の山裾の旅館街に出る。19:55くらい。ここから大文字って見えるのな?とも思ったが、誰も待機していないところを見ると、見えないのだろうと思い直す。むしろ大文字に人が集まっている間に大仏殿に参拝してしまおうと思い、大仏殿参道方面に向かう。
と、森の中から、20:00を知らせる重々しい鐘の連打。ちょうど東大寺本坊の近くで、下から登ってくる人たちの数が急に増える。携帯やカメラを構える人たちが多いので、何があるのかな?と振り返ってびっくり。左手の背後、松林の間に、飛火野の大文字が浮かび上がっていたのである。大仏殿参道附近からは見えないので、もう5分早く山を下っていたら、見逃していただろう。なんという幸運。

■東大寺 万灯供養会(19:00~22:00)
大仏殿の前には、既に大勢の人。しかし、昨年に比べると列は短いし、会場のキャパが大きいため、意外と早く列が進むと分かっているので、余裕で待つ。まもなく正面の門(中門)から廻廊の中へ。昨年は、観相窓が開いて「お顔が見える!」という感激に、すっかり気を取られてしまったが、全ての門扉が開け放たれ、堂内が昼間のように明るく荘厳されるので、むしろ外から「全身が見える」のである。大仏殿の建物は、ふわっとかぶせられた虫籠か何かのように見える。

もちろんお顔も、こんな感じ。

老若男女、富める者も貧しい者も、異国の人も、分け隔てなく集まった有様は、大仏の本願にもかなう気がして、尊く思われた。しかし、堂内の掲示によると、3時間に約3万人が参拝するという現状は「安全にお参りいただける限度を大きく超えている」ため、平成23年度から、一般拝観者の無料拝観は取りやめる予定であるという。納経所で聞いたら、通常拝観と同じ、500円を予定しているとのこと。どのくらい効果があるのかなあ。
20:30頃に外に出ると、ちょうど大文字が終わって、大仏殿に押し寄せてくる人波で門前がすごいことになっていた。有料化は、残念だが、致し方ないだろう。ちなみに鏡池の南側からも、門扉を開け放った大仏殿を遠望することができる。来年は、このあたりが混雑するだろうな(8/17記)。
■春日大社 中元万燈籠(19:00~21:30)※実際は18:30頃から点火
19:00頃、春日大社に到着。門前に短い列ができているが、昨年ほどではない。早めに出てきてよかった。↓昨年は見つけられなかった直江兼続奉納の釣燈籠を発見。社殿中央(ここは撮影禁止)の右側に掛っているが、暗くて説明板が読めないので、誰も気に留めない。

昨年、撮影に失敗した鹿の絵の釣燈籠は社殿中央の左側。ただし、草花文など見た目の美しい燈籠は、だいたい年代が新しい(江戸末期~近代)。古いものは奉納者の銘文と、網目と家紋が入るくらい。

多くの客が大仏殿の交差点方面に下るのと別れて、森の中の小道を北進。水谷茶屋を経て、若草山の山裾の旅館街に出る。19:55くらい。ここから大文字って見えるのな?とも思ったが、誰も待機していないところを見ると、見えないのだろうと思い直す。むしろ大文字に人が集まっている間に大仏殿に参拝してしまおうと思い、大仏殿参道方面に向かう。
と、森の中から、20:00を知らせる重々しい鐘の連打。ちょうど東大寺本坊の近くで、下から登ってくる人たちの数が急に増える。携帯やカメラを構える人たちが多いので、何があるのかな?と振り返ってびっくり。左手の背後、松林の間に、飛火野の大文字が浮かび上がっていたのである。大仏殿参道附近からは見えないので、もう5分早く山を下っていたら、見逃していただろう。なんという幸運。

■東大寺 万灯供養会(19:00~22:00)
大仏殿の前には、既に大勢の人。しかし、昨年に比べると列は短いし、会場のキャパが大きいため、意外と早く列が進むと分かっているので、余裕で待つ。まもなく正面の門(中門)から廻廊の中へ。昨年は、観相窓が開いて「お顔が見える!」という感激に、すっかり気を取られてしまったが、全ての門扉が開け放たれ、堂内が昼間のように明るく荘厳されるので、むしろ外から「全身が見える」のである。大仏殿の建物は、ふわっとかぶせられた虫籠か何かのように見える。

もちろんお顔も、こんな感じ。

老若男女、富める者も貧しい者も、異国の人も、分け隔てなく集まった有様は、大仏の本願にもかなう気がして、尊く思われた。しかし、堂内の掲示によると、3時間に約3万人が参拝するという現状は「安全にお参りいただける限度を大きく超えている」ため、平成23年度から、一般拝観者の無料拝観は取りやめる予定であるという。納経所で聞いたら、通常拝観と同じ、500円を予定しているとのこと。どのくらい効果があるのかなあ。
20:30頃に外に出ると、ちょうど大文字が終わって、大仏殿に押し寄せてくる人波で門前がすごいことになっていた。有料化は、残念だが、致し方ないだろう。ちなみに鏡池の南側からも、門扉を開け放った大仏殿を遠望することができる。来年は、このあたりが混雑するだろうな(8/17記)。