見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

蘭州・寧夏から内蒙古2010【8日目】包頭

2010-08-26 02:33:37 | ■中国・台湾旅行
■五当召

 朝、包頭市北方の山間部に向かう。車中で包頭市の概況についてガイドさんの説明を聞き、「包頭(パオトウ」がモンゴル語で「鹿のいるところ」を意味すると聞いたときは「奈良かよ!」と思った。道路はよく整備されているが、大型トラックと並走する場面が多くて、なかなかスリリング。工事迂回のため、泥水の中にダイブするような荒技も体験した。どんな場面にも動じる様子のない運転手さんは、実は公安関係者であると後で判明。観光ドライバーは副業なのか…。

 五当召は、内モンゴル最大のチベット式寺院。「召」は寺の意。学問寺として名高い。むかしの都営住宅みたいな簡素な四角い建築が並んでいる一角があって、学僧たちの寮だそうだ。曲がりくねった坂道を上がっていくと、白壁の寺廟、金色のマニ車の列、青や黄色の薄絹(カタ)で飾られた木々など、次々に景観が変わる。のんびり観光できたこともあって、とても気に入ってしまった。寺廟の入口の左右には、必ず六道輪廻図と須弥山の図が描かれていた。





 境内に近代的な寺宝の展示施設もあって、そこで目についたのは「能食金剛香炉」(清代)。ほんとに何でも食べてしまいそうな顔つきである。



■成吉思汗(ジンギスカン)陵

 昼食後は、包頭市から南下してジンギスカン陵に向かう。伝説に基づいて設けられた近代的な陵墓だが、季節によっては、モンゴル相撲、競馬など、さまざまなイベントを行っており、旅游区としての人気は高いようだ。壁画に描かれたジンギスカンの一代記を眺めていると、むかし読んだ井上靖の『蒼き狼』や、記憶に新しい金庸の『射雕英雄伝』がよみがえってくる。

 ちなみに包頭のホテル、「冷蔵庫の中の飲料は全て無料(ビール、オレンジジュースあり)」をうたっていたので、この日は大宴会ができる?と思っていたが、遅くなってしまったので、大人しく寝る。

(9/4記)

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