付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「手塚先生、締め切り過ぎてます!」 福元一義

2010-12-05 | 伝記・ノンフィクション
 竹宮惠子の『マンガの脚本概論』によると、最近は大学まで来てマンガを学ぼうという者ですら、マンガの神様と呼ばれた手塚治虫の話が通じないのだとか。手塚治虫以前にも優れたマンガ家はいただろうし、手塚治虫以後にも優れたマンガ家はいると思うのだけれど、少なくとも日本のマンガを考える上では無視できない大きな存在です。

 その手塚治虫の作品論とか技術ではなく、人となりというか実像について語っているのがこの『手塚先生、締め切り過ぎてます!』。元編集者であり元チーフアシスタントであった人物が明かす巨匠の疾走(ときどき失踪)創作人生です。
 先人の残したテクニックを学んで踏み台にするのは創作の前提なのだけれど、不眠不休で働く体力と集中力はマネしたくてもできないし、〆切り前に抜け出して映画を見に行ったり行方不明になるのは見習ってもらっては困るし。でも、他人事として読んでいる分には面白いのです。

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コメント
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