付け焼き刃の覚え書き

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「もろこし紅游録」 秋梨惟喬

2010-12-24 | 時代・歴史・武侠小説
「“常に正しい”ことを、“当たり前”というんだ」
 風水師・関維の言葉。

 『もろこし銀侠伝』に始まる銀牌侠列伝の第2弾。戦国時代から中華民国の時代まで、中国大陸を舞台に、弱きを助けて世界の秩序を守る武侠たちの物語。
 1作ごとに舞台が変わり時代も変わるので、共通した登場人物はほとんどいませんが、いずれも歴史ミステリでもあれば武侠小説でもあり、飄々とした人物たちが活躍する短編ばかりです。
 唯一、前作でおなじみとなった“若様”と“じい”が登場するのが、外界から孤立した場所で殺人事件が発生する、いわゆる「嵐の山荘」パターンの作品。各地で武芸の達人や有力者たちの暗殺が続発します。唯一、犯行グループの手がかりをつかんでいるらしい武当山の破剣道人はなぜ何も語らないのか? 雨の道観に奇しくも集ったのは、少林寺の悟慶和尚や破剣道人など名だたる武芸の達人たち。そこに折悪しく足を踏み入れてしまった、武者修行中の青年・許静の運命は……。

【もろこし紅游録】【秋梨惟喬】【三木謙次】【少林寺】【戦車】【殷】【連続殺人】
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