付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか6」 大森藤ノ

2015-04-08 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
 “カサンドラ”が決して誰にも信じてもらえない不吉な預言をする王女の名前というのは、昔、『カサンドラ・クロス』という映画があったので知ってました。
 つまり、カサンドラというキャラがいる時点で、その陣営には負けフラグが立ってしまうのです。

 ベル・クラネルに執着する神アポロンは神ヘスティアへの罠を張った。
 他の神々を巻き込み、ヘスティア・ファミリアに対して嫌がらせを繰り返し、そしてついに直接対決に持ち込んだ。戦争遊戯でアポロンとヘスティアのファミリアを対決させ、ヘスティアが負ければベルをアポロンのものとするというのだ。
 眷属がたった1人しかいないヘスティア・ファミリアが、眷属100名を超える有力派閥であるアポロン・ファミリアに挑まなければならなくなった……。

「上等だっ! 受けて立ってやる、この戦争遊戯を!!」
 ダンスのシーンは周囲の見守りようがすごく良くて、表紙にもなっているように確かに名シーンでしたが、そしてベル視点ではクライマックスではありますが、ストーリーの山場は神々の宴の舞踏会ではなく、攻城戦ですよね。
 孤立無援のはずのベルたちに対して、1人また1人とあちらこちらから人が集まり、戦いに参加しなくても応援する声が増えていきます。まさに物語の王道だなーと思っていたら、作者も意識してそういう流れに持っていったのだとか。
 そうだよね、盛り上がるよね。そうでないといけないよね!
 ただ、今ひとつ物足りなかったのは、アポロンがその力の強大さに対して、やってることがあまりに小物すぎていたこと。有力神なのに、時代劇の悪徳商人みたいじゃありませんか。

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コメント
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