付け焼き刃の覚え書き

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「左遷も悪くない1」 霧島まるは

2017-10-02 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
「お前なら出来ると、言ってやればいい。男は人に期待された方が、いい仕事をする」
……などと、ウリセスはいうけれど、期待されるとがんばれるのは別に男に限らないらしい。

 ウリセスは戦場では有能な軍人だが、上官にも歯に衣着せないことを言うので、戦争が終わるとアッという間に地方の駐屯地の責任者として転属になった。街道のどん詰まりの土地である。明らかに左遷であった。
 そこで珍しくも嫁をもらわないかという話が来た。左遷された軍人だ。血が絶えないよう結婚して子供を作らねばならないことは分かっているので、相手が良いというなら誰でも良かった。
 そして結婚式を挙げ、そこで相手の名前を知った。
 帰宅して初めて顔を見た。
 そこから2人の物語が始まった……。

 「癒やし系」とか「日常ファンタジー」とかいわれるものって、読んでいると「これ、異世界の話でなくても、ロシアから日本に嫁に来ました」とかでも問題ないよなあというものもちらほらあって、そういうのはあまり惹かれないのですが、これはなんとなく波長が合って、楽しく読了。
 夫婦双方に親兄弟が居て、それぞれに家族への思いがあることが明示され、そして新しい家族が生まれるまでの物語。

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コメント
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