「大体のことは寝ている間に終わるものだ」ある傭兵の言葉。
都市国家ハンザはあっさり滅んだ。原因不明とはされているが、実際は死の王の復活を画策した、とある男の陰謀によるもので、国家主席の娘シェーナもまた殺され、死の王として復活し、ロレンによって滅される瞬間に精神体として彼の身体に取り憑いた。かくして傭兵から冒険者へと転職したロレンは、その身体の中にアンデッドの王としての力を持った10代美少女と同居することになった。いろいろあったのである。
そして、相棒の神官ラピスが見つけてきた仕事は、ヴォルフ冒険者養成学校の実地研修、学生の迷宮探索に同伴する仕事だった……。
傭兵崩れの冒険者が、一見簡単そうな依頼を引き受けては、それが当事者のあずかり知らぬところで世界を滅ぼしかねない大事件へと拡大していって、なんとか事件は片付くものの骨折り損のくたびれもうけみたいな結末となり、本人は病院直行……みたいな奇譚の３冊目。ファンタジー版、ダーティ・ペアみたいだなあと思いながら読んでおります。
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