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ノリで名言をパクってしまったけれど、英語と日本語ではニュアンスが違うので気にしないでくださいと織田信広。
少年は前世の記憶を取り戻し、自分の今の状況を把握した。
今は戦国時代。自分は尾張の織田家の長男、しかし家督権のない庶子、信長に何度も謀反を起こした織田信広じゃないか!
信長に謀反を起こすなんてとんでもない。織田家の総領なんて面倒くさいことはやりたかない。戦で負けて死ぬのもイヤだ。ならば、家族を守るため、そして自分も生き残るため、記憶にある歴史知識を用いてなんとかするしかない。
それにいざ会ってみたら、吉法師なんかけっこう可愛い弟なのだ。兄ちゃんは弟や妹を守るために頑張るぞ……。
お父さんお小遣いください、とりあえず四千貫ほど。
表紙イラストには主人公とヒロイン2人……2人? 1人は於大として、もう1人は誰よ?…………って、吉法師かよ!? 文章では「適当に結った茶筅髷」と書いてある髪型が、完全に「リボンでポニーテイル」だぞ。そりや、可愛い弟という気にもなろうさ。
戦国小説ではいろいろな武将が主人公になっていますが、こと「なろう」系の架空戦記では織田家が一番人気。信長本人はもちろん、兄がいて、弟がいて、庶子がいて……。
その中でも読みやすく面白い1冊。そのへんにポンッと置いておいたら、いつのまにか妻が読み終わってました。唯一の不満は「登場人物に『信』ナントカが多く分かりづらい」とのこと。それは歴史通りだから仕方ないよ? それに巻頭に登場人物一覧や家系図が載ってるから。
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