
ヴェルたちが発見したリーグ大山脈を貫く縦貫トンネルの出口はド田舎、オイレンベルク騎士爵領へと通じていた。これがブライヒレーダー辺境伯家の直轄地だったら何の問題も無かったのだが、オイレンベルク騎士爵はかつてのバウマイスター騎士爵もびっくりの貧乏所帯で根っからの農民気質。トンネル利権で儲けようとする気概も管理するためのノウハウも人材もなく、ただマロイモの栽培ができれば幸せという人たちだった。とはいえ、これをヴェルやブライヒレーダー辺境伯が土地を交換して管理するというと、なにかむりやり利権を取り上げたようになって貴族社会の世間体的にもよろしくない。
なんとかかんとか最善の方法を考えていたのだが……。
リアルで悩まされることが多かったので、みんなでいろいろ話し合って利害調整してなんとか話をまとめた頃にいきなり口を挟んできたあげく、具体的な代案のないまま話をひっくり返して振り出しに戻すやつは大嫌いなので、今回は笑えませんでした。
いるんだよねー、こういう人。
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