付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「スピード・レーサー」 監督:ウォシャウスキー姉妹

2019-01-07 | スポーツ・武道
 リメイク作品には、出来の善し悪しとか、ヒットを飛ばしたか否かとは別の基準で、原典をどれだけリスペクトしていたかという評価ポイントはありますよね。70年代TV特撮番組のチープなデザインをそのまま活かして劇場用作品にしてしまった『電人ザボーガー』なんて、CGがふんだんに使える今の特撮技術で、主役メカとか敵メカとか戦闘員とか、よくぞあんなありあわせのもので作ったようなチープなデザインを再現してくれたと涙しちゃいます。頭が割れてヘリコプターなんて!
 『宇宙戦艦ヤマト2199』も良かったですね。元の作品の骨格を残しつつ、当時の制作の都合でおかしくなった設定の辻褄合わせをしつつブラッシュアップして、まさに今の時代に復活させた価値がありました。むしろ昔からのマニアが「あそこはおかしい」と揶揄した箇所が原典ままだったりしたのは大笑い。その続編の方は、スタッフの自己主張が激しすぎてダメでしたが……。
 そんな流れで見ていくと、2008年のアメリカ映画『スピード・レーサー』も、原作である1967年制作のタツノコTVアニメ『マッハGoGoGo』への愛があふれすぎる作品でした。21世紀のアメリカ実写映画なのに、キャラクターとかどうして50年近く前の日本アニメそのままのキャスティングができるんでしょうか? メカニックデザインについても言わずもがな。
 残念なのは、興行成績が今ひとつ振るわなかったことでしょうか? タツノコアニメ好きには一見の価値ありですよね。

【スピード・レーサー】【マッハGoGoGo】【ラナ・ウォシャウスキー】【リリー・ウォシャウスキー】【ワーナー・ブラザース】
コメント
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