家と会社を往復する日々だった44歳派遣社員が自動車事故をきっかけに異世界転生することになった。「あなた方の言うところのいわゆる剣と魔法の中世的世界です。そういった世界に異世界から転移すると色々なことが起こる、とこの世界の書籍で読みました。実際にやったらどんなことが起こるか確認しようと思いまして」
単なるどこかの神様の好奇心だった。
しかし、手に入れたのは１年１回、レベルの分だけ若返るスキルだけ。冒険するつもりはなかったので剣も魔法も碌に使えるようにはしてなかったのだが、山賊も魔物もいる異世界はとってもハード。お約束の「盗賊に襲われている馬車」にも遭遇するけど、助けに入ることもできず、人が殺され、子供が攫われていくのを隠れてみていることしかできなかった……。
ある日異世界に転移したアラフォーが、ときどき若返りできることだけを武器に、地道に鍛えていく物語。当然、長居すると若返りがバレるので常に放浪する定めです。それが異世界放浪記。
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