付け焼き刃の覚え書き

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「醜聞の作法」 佐藤亜紀

2015-03-01 | 時代・歴史・武侠小説
「彼ら(大衆)にとっては目に見えた……と思えたものが全てであり、その見掛けに合致していれば、それは真実としか見えないのです」
 そして何が真か偽かは、どちらが面白いかという基準で判断されるものだと弁護士ルフォンの言葉。

 侯爵夫人が我が子同然に可愛がっていた養女を、侯爵が勝手に金持ちのエロ爺に嫁入りさせるという。
 怒り心頭に発した侯爵夫人は、若き弁護士ルフォンに白羽の矢を立てた。彼に誹謗文を書かせて流布させ、醜聞を炎上させてやろうというのだ……。

 18世紀末フランスでパンフレットといえば、現代のTwitterも同然だった……という、書簡形式で語られるゴシップ合戦の一幕。

【醜聞の作法】【佐藤亜紀】【講談社】【エッジの効いた諷刺小説】【徴税請負人】

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