
ロマンティックな時間SFのアンソロジーということで、表題作『時の娘』はジョゼフィン・ティの安楽椅子探偵+歴史ミステリの方ではなく、タイムパラドックスを語るときに引き合いに出されることも多いハーネスの名作の方。なんか「アキレスとカメ」の命題みたいな人の悪さが感じられます。
「やましさというのは、じつは誇りのべつの形でもあるんだよ」
年をとらないとわからないだろうけれどと謎の老人。
『台詞指導』と『インキーに詫びる』は知らず知らずのうちに現在が過去と交錯する瞬間の物語で、『時のいたみ』と『かえりみれば』はやり直しパターンだけれど、同じテーマであっても素材の料理手法が違うところが比較すると面白いです。そこが作家の個性なんですね。
シラスの、『むかしをいまに』は時間の流れが異なる世界の物語、C・L・ムーアの『出会いのとき巡りきて』は時空漂流譚。
リーの『チャリティのことづて』は海外ロマンチックSF傑作選『たんぽぽ娘』に収録されていたものの新訳。そのヤングの収録作品が『たんぽぽ娘』ではなくタイムマシンで恐竜時代へ飛ぶ『時が新しかったころ』なのは、どこかが別にアンソロジーの準備をしているからだとか。それも楽しみだけれど、こちらの方がハッピーエンドで好みです。
「チャリティのことづて」 ウィリアム・M・リー
「むかしをいまに」 デーモン・ナイト
「台詞指導」 ジャック・フィニイ
「かえりみれば」 ウィルマー・H・シラス
「時のいたみ」 ハード・K・ファイラー
「時が新しかったころ」 ロバート・F・ヤング
「時の娘」 チャールズ・L・ハーネス
「出会いのとき巡りきて」 C・L・ムーア
「インキーに詫びる」 R・M・グリーン・ジュニア
【時の娘】【ロマンティック時間SF傑作選】【鈴木康士】【ボーイ・ミーツ・ガール】【タイム・パラドックス】【火星】【魔女裁判】【輪廻転生】
「やましさというのは、じつは誇りのべつの形でもあるんだよ」
年をとらないとわからないだろうけれどと謎の老人。
『台詞指導』と『インキーに詫びる』は知らず知らずのうちに現在が過去と交錯する瞬間の物語で、『時のいたみ』と『かえりみれば』はやり直しパターンだけれど、同じテーマであっても素材の料理手法が違うところが比較すると面白いです。そこが作家の個性なんですね。
シラスの、『むかしをいまに』は時間の流れが異なる世界の物語、C・L・ムーアの『出会いのとき巡りきて』は時空漂流譚。
リーの『チャリティのことづて』は海外ロマンチックSF傑作選『たんぽぽ娘』に収録されていたものの新訳。そのヤングの収録作品が『たんぽぽ娘』ではなくタイムマシンで恐竜時代へ飛ぶ『時が新しかったころ』なのは、どこかが別にアンソロジーの準備をしているからだとか。それも楽しみだけれど、こちらの方がハッピーエンドで好みです。
「チャリティのことづて」 ウィリアム・M・リー
「むかしをいまに」 デーモン・ナイト
「台詞指導」 ジャック・フィニイ
「かえりみれば」 ウィルマー・H・シラス
「時のいたみ」 ハード・K・ファイラー
「時が新しかったころ」 ロバート・F・ヤング
「時の娘」 チャールズ・L・ハーネス
「出会いのとき巡りきて」 C・L・ムーア
「インキーに詫びる」 R・M・グリーン・ジュニア
【時の娘】【ロマンティック時間SF傑作選】【鈴木康士】【ボーイ・ミーツ・ガール】【タイム・パラドックス】【火星】【魔女裁判】【輪廻転生】
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