付け焼き刃の覚え書き

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「宇宙怪獣ラモックス」 ロバート・ハインライン

2009-08-02 | 怪獣小説・怪獣映画
 人類が宇宙外交を始め、さまざまな星の知的生命体に門戸を開き始めていた時代のこと。スチュアート家のペットが飼い主の留守に町に抜け出して軍隊まで投入される大騒ぎに! スチュアート家が4代に渡って飼い続けてきたペットであるラモックスは気だては良いけれど体重が6トンあり、8本足でのし歩く宇宙怪獣だったのだ。
 ラモックスと共に逃走し軍隊に追われることになった現在の飼い主ジョン・トマス・スチュアート4世を助けるため、ガールフレンドのベティが獅子奮迅の活躍をする。

 福島正実版を山田卓司のイラストでSF名作コレクションとして復刻したもの。このあたりは小学生のうちに読んでおき、中高生になってから大森望の完訳版を創元SF文庫で読むのが理想。
 書かれた時代が古くて、そういう作品はたいてい男尊女卑とはいわないけれど女性キャラは美人だけれど判断力に乏しくてトラブルメイカーになりがち。でも、さすがは『フライデイ』を書いたハインライン。頭は良いし、実行力もあるヒロインを配置して、ただ右往左往するだけの主人公に貼り付けました。最後のオチも「関白宣言」と同じで一見、女性軽視のようでいて実際は正反対というパターン。ジョン・トマスも気の毒にと思わずにはいられません。
 まあ、幸せなら良いよね。

【宇宙怪獣ラモックス】【ハインライン】【ファーストコンタクト】【宇宙外交】

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