付け焼き刃の覚え書き

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「のぼうの城」 監督:犬童一心・樋口真嗣

2012-12-01 | 時代・歴史・武侠小説
 日本統一を目前にした豊臣秀吉は、その大軍勢を関東地方に投入。北条氏の本拠地である小田原城を包囲した。
 そして秀吉は将来を期待する石田三成に武勲をたてさせるため、2万の軍勢を与え北条方の支城の攻略を命じたのだが、その最大の障害となったのはわずか500人の兵が立て篭もるだけの忍城だった……。

 金曜日のレイトショーで観賞。
 さすがに公開から1ヶ月も経った夜中の上映なので、観客は30人程度。条件を考えれば多いかもしれません。
 面白い映画でした。騎馬武者同士の一騎打ちあり、鉄砲隊の攻防あり、大がかりな水攻めあり、奇策の火攻めありと、合戦ものの見せ場は残らず網羅してます。ぐっさんのハルバルとうさんのごとき無双ぶりには笑ったけれど、水攻めシーンはまさに大津波。東日本大震災の影響で公開を延期したと聞いたときはバカな話だ考えすぎだと笑ったけれど、ごめんなさい。あの濁流はどう見ても津波にしか見えませんでした……。
 ストーリー的にはバカとバカがぶつかり合う話(褒め言葉です)。優秀な行政官僚であり理を重んじる石田三成は、頭は良いんだけれど誇り高くて根っこはバカ。そこが大谷刑部に好かれるんだけれどね。
 これに対して忍城の城代となった成田長親は、バカなんだけれど根っこのところは誇り高くて、普段は泥にまみれてバカをやっていても死んでも譲れない一線はある。そして何も考えていないようでいて、ちゃんと自分の中では自分なりの優先順位があるんですね。武士の誇り、領民の生命財産、甲斐姫、自分の命。
 クライマックスの2人の対峙にラインハルトとヤン・ウェンリーの影を見てしまったぜ。
 一夜城の出現シーンと和泉の女房の出番がなかったのが残念。

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