小田舎の書庫から出てきた、おだったさんの蔵書の１冊。ファンタジーやＳＦからライトノベルまで、あれほどの蔵書と読書量があり、没後も通販で書籍がばんばん届いて購読中止手続きに翻弄されるほどでありながら、意外にもウェブ小説の類は守備範囲外だった模様。
そんなダンボール300箱ほどの蔵書の中からたった１冊出てきたのが、この「コマツな」こと『攻撃魔術の使えない魔術師』。
トラックとの交通事故で死んだ大学生、大杉健太郎は気がつけば異世界で幼女になっていた。
彼が夢中でプレイしていたオンラインゲーム「グロリス・ワールド」によく似た世界に転生していたらしい。
前世では家族に恵まれず、養護施設で育った健太郎ことユリアにとって、今の両親との生活はまさに理想的な日々だったのだが……。
魔物の襲撃や戦争や政治抗争も特にないけれど、穏やかで牧歌的な日々が続く中で少女が出会う出来事や出逢いのひとつひとつが面白い物語。ある意味、異世界転生もの序盤のテンプレ通りの展開をじっくり描いて、いよいよこれから！……というところで、編集部とのゴタゴタで２巻以降の出版中止、ウェブ版の執筆も中止と哀しい結末に。
フェザー文庫はやたら細かいイラストがぎっしりなのが特色で、イラストレイターもすごく頑張っていただけに残念。そもそもフェザー文庫そのものが、ここ最近、年に１冊新刊が出るか出ないかの状況なので、いろんな意味で版元の力不足なんでしょうか。
【攻撃魔術の使えない魔術師】【ウェステッド村編】【絹野帽子】【祁島セロ】【フェザー文庫】【林檎プロモーション】【異世界転生】【小説家になろう】【一角獣の加護】
異世界に渡って騎士になるのだと正装といえば甲冑を着込む父親とその隣にビキニアーマーで並ぶような母親に育てられた堀井騎士は、ごく普通の現代日本の高校生。
家ごと異世界にやってきてしまったユージ、ヨーコ、コタローは、偶然助けた少女アリスと共に人里を探すべく森の探索を進めていた。
新たな国ローレンの首都ルーフェウスにやってきたアズマ工房一行だったが、さっそく王室からの依頼を引き受けるはめになる。そもそも知の国として知られていたローレンだったが、ここしばらくは学問が停滞し、新たな発見も論文発表もない時期が続いているというのだ。
ツグミたちは図書館の地下調査や魔物討伐などのクエストを消化してレベルを上げている。
「厚意ってのは、もらってやることも親切なんだぞ」
秋に開催される各魔法学院対抗の競魔祭の選手を決めるべく予選会が始まった。
『冒険者は、あきらめないのだ。どんな状況にあっても、勝つことをあきらめてはいけないのだ』
妹２人に付き合っているうちにＶＲＭＭＯにもだんだん慣れてきた青年ツグミは、クエストを消化していくうちに依頼者と仲良くなったり、新たにかわいい羊の魔物をテイムしたりとゲームライフをのんびり楽しんでいた。
ＶＲ技術が飛躍的に進歩し普及した時代。
「自然は生と死よ。いかに足掻こうともな……」
愛州彦四郎は隻腕の剣士。父の編み出した陰流を極めるべく諸国を放浪している。そんな彦四郎が出会った怪しげな術を使う老人こそ幻術師として知られる果心居士にして、時空監督官サンジェルマン伯爵だった。
「大体のことは金でどうにかなるのだ」
「みんな毎日、秘密を暴きあってる。たとえ事実じゃなくてもね」
