日々好日

さて今日のニュースは

G7と金融危機

2008-10-12 18:52:01 | Weblog
先進7ケ國財務相と中央銀行総裁会議で深刻化する金融危機克服のため緊急かつ
例外的措置を各国が共同して行うとの認識を一致させ、金融機関に資本注入を明記
した5ケ項目の行動計画を発表しました。
公的資金の注入だけでなく民間資本も入り易い様にする事を明記した。
米国ポールソン財務長官は70兆円の公的資金を投入する緊急経済安定化法案の
運用については金融機関の優先株を購入すると表明した。
優先株は議決権を持たぬ株で事実上公的資金注入と何ら変わらないが、現ナマ注入
に抵抗がある米国政府としてはやむを得ぬ事かも。
今回の金融危機の原因は金融経済の暴走と云われます。
金融経済とはデリバティブと云われる、穀物、原油、有価証券、為替等の先物取引や金利、通貨、為替等のスワップ取引等々・・があります。
実物商品の取引と違い一発勝負の博打の先物取引当たると莫大な富を手にする事が
出来ます。
そしてもっともうま味のある、そして一番危険なレバレッジと呼ばれる、差金決済
が特徴です。
一定預託金を積んで、後は信用取引です。手持ち資金の30倍の金融取引を行う
当たれば巨万の富を手にします。外れたら一挙奈落の底です。
よく言われるアズキ等の先物取引は勝負は早く付きます。
WTI原油先物投資や穀物先物投資は、現品に関係なく投機相場で値が動き実体経済をかき回します。
今金融危機の最大の原因サブプライムローン問題は低所得者向けの住宅資金調達に
際し、債権を証券化して世界中から金を集め様とした事です。
債権を有価証券化する手法はデリバティブのうま味です。
車、住宅、不動産ありとあらゆる財産の債権が証券化されて売り出され金融経済が
膨張しました。
実体経済の数十倍の架空の金融経済が作り出されました。
それに悪い事はヤバイ、サブプライムローンの資金を証券化した債権で調達した。
その証券化した金融商品を他の証券化した債権とゴッチヤまぜにして、金利の
良い金融商品として世界に売り出しました。
またサブプライムローンの中にも良質な物、ヤバイ物が混ざっています。
予想に反して住宅価格の下落と金利の切り替え時期にかかりサブプライムローンの
焦げ付きが出だし、証券化された金融商品全てがおかしくなってきました。
どれがババなのか判らないまま疑心暗鬼で金融バブルがはじけ出した。
まず金融経済の資金保障機関がまず倒れ、米国の信用収縮が欧州に広がり金融危機
が始まりました。
日本の土地不動産のバブル崩壊と同じ事が今度は世界規模で始まったのでした。
日本は不良債権の整理と公的資金投入等で5年もの年月でどうにか抜け出る事が
出来ましたが、これが世界規模だとG7の行動計画くらいで終息出来るか、どうも
あやしい気がしてなりません。