日々好日

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医療や教育の現場で何が起きているのか?

2008-10-18 09:36:52 | Weblog
昨日は来春医師になる大学生等8千人の臨床研修先を決めるマッチングが行われ
臨床研修先に大學病院を選ぶ研修医は昨年と同じ様に半数割れと判明しました。
ご存じの様に2003年小泉政権の折医療制度の構造改革の一環として、新医師
研修制度が創設されました。
是までは研修医は医大卒業後も大學に無報酬医として、縛られる徒弟制度が温存され白い巨象と言われる絶対的組織に組み込まれて居ました。
この新医師研修制度は研修医が研修先を選択出来ます。これがマッチングと言われるものです。研修医獲得に各医大や病院が、鎬を削り待遇改善や、報酬等の条件
が改善されました。構造改革のメリットです。
研修医にとっては有利な制度ですが、今まで多くの研修医を抱え絶対的権威を
持っていた医大は研修医不足で公立病院等の派遣医師に支障がきたし、医師の
引き上げ等が行われ忽ち医師不足を引き起こしました。
また医大の権威で、全国的隈無く配置できた研修医は、この後自分の選択で配置先が選べて待遇の良い都会に集中し地方との格差を招きました。
構造改革のデメリットです。
2年間の前期研修1年間の後期研修後内科認定医や専門医の資格を修得し一人前の
医師として認められます。
今医療関係で起きている崩壊や変革の根源の一つに、この新医師研修制度が   係わって居ると云っても過言ではないと思います。
次に一番懸念されるのは、日本の将来を託す子供の教育の問題です。
いじめ、教員の猥褻行為の続出、指導力不足教員問題等々・・多くの問題を抱えて
います。
時代の推移で昔みたいな学校の先生が絶対的権力が無くなった事。
ピアレエトモンスターと言われる父兄の圧力、体罰厳禁。児童の意思の尊重等・・
児童生徒の質の変化、多用な雑務、の中で親の仕事まで押さえつけられ、社会を
相手に一人悪戦苦闘を強いられている先生達。
先生にとっては手足をもがれた様な状態で教育をしなくてはなりません。
学校も一種の官僚体制で運営されます。手や口の上手い人が教育界を牛耳るのは
仕方無い事です。
大分県で起きた教員汚職が起きるのも当然な成り行きと言えます。
教育界は外部から校長を登用して学校経営に当たらせたりしていますがこれも教育の構造改革の一環です。
適切な学級経営、学習指導、生徒指導が出来ない教師や、児童、生徒、保護者、 地域、同僚と信頼関係が構築出来ない教育者が沢山出ています。
全国公立小中高校の校長、教頭、主幹、教諭等管理者がヒラに自主的に降格する
希望降任制度を利用した管理職が全国で昨年106名も居たと言う。
一番多かったのが健康問題が降任理由だそうです。
昨年多かったのは都市圏での降任者が多く見られたと言う。
激務で身体だけでなく精神までボロボロのケースもあると言う。
激しく変化する社会についていけなかったと云えばそれまでです。
医療関係にしても、教育関係にしても、我々は過去に積み上げられた経験や、知識
を物差しで、測りおかしいぞ、或いは崩壊状態と騒ぎ立てていますが、これが  時代の流れで、我々が適応出来てない状態ではないのでしょうか?
何が正解が今暫く見極める事が肝要だと思われます。