日々好日

さて今日のニュースは

妊婦たらい回し事件

2008-10-26 14:55:33 | Weblog
東京都で妊婦が総合周産期母子医療センターで、かつ東京指定のER救急救命病院でもある医療施設から受け入れを拒否された。
その後7~8ケ所の病院から受け入れ拒否され、結果的には手遅れで患者は3ケ日後に死亡と言う痛ましい事件が起きた。
是について石原東京都知事と桝添厚労相とお互いに責任のぬすり合いを演じています。
どっちもどっちだと思います。
あれだけ胸張って公言した東京が誇る救急救命病院ERで、またリスクの高い  
未熟児のお産も出来る24時間対応の病院の誕生が、開けてみると土日の当直医は
たったの一人で救急お断りという誠にお粗末な病院でしかなかった事です。
それを管理する知事として、改善策を講じたか?責任は全然ないのか?
おそらくその様な事は知事の耳には役人が入れなかったのでしょう。
是を統括する厚労省も内閣が変わる度猫の目の様に変わる医療行政に振り回されて
次々と方針を変えて行きます。
お陰で迷惑を蒙るのは現場の病院であり、国民が最大の被害者になります。
膨れあがる社会保障費増加分の2200億円削減を今後5年間行うと言う大号令で
医者の定員削減、国公立病院の見直し統廃合の促進、医療報酬の大幅切り下げ、
基準病床数の削減、そして医療関係の構造改革に、新医師研修生制度導入をはかりました。
その結果無駄な経費の削減は出来たが、医師不足、病院数の減少、特に公立病院が激減した。
研修医の待遇改善は良くなったが、日本の医療を支えていた大學医大によるピラミット構成が崩れ去り医療制度そのものが崩壊寸前となってしまいました。
医療報酬はその後見直しされたが、やっていけない町医師等が次々廃業し、高齢化
した医師達も引退し医者不足は加速していきました。
今になって医者定員数増加しても、10年先でないと増加しません。
減らすのは直ぐに出来るが増やすには10年20年の年月が必要です。
現在も公立病院改革は行われています。
公立病院は地域拠点病院として大切な役割を持っているが、運営する地方自治体は
國からの補助を減らされ四苦八苦しながら殆どの公立病院が赤字経営です。
医師不足、特に産科医小児科医の不足のため殆ど用をなさず余計赤字が累積して
行きます。公立病院は大変無駄な経費が係りすぎで自らの首を絞めて居る現状です
そこで経営効率化のため経営形態の見直しを図る様検討されて居ます。
自治体直営の公益企業法を全部適用する事。非直営の地方独立行政法人化する事。
民間医療法人等への運営委託をする事。或いはまるまる民間譲渡する事、
これら4っの方法で再編を行う事が検討されています。
すでに福岡など14都道府県市の20病院が非直営化されて居ると言う。
生き残りをかけて公立病院は更に再編が進んで行く気配です。