日々好日

さて今日のニュースは

諫干開門を迫る政府と抗議する長崎県

2011-06-20 09:00:03 | Weblog
國に開門を命じた福岡高裁判決を受けて、政府は2013年潮受堤防排水門開門
調査開始に対するアセスメント結果素案を持って長崎県知事と会談した。

政府は残された開門調査開始まで2年半を切ったので12年4月までには対策工事
を着手しないと間に合わない。

その為12年の概算要求する今年の8月まで結論を出したいと相当焦って居る様です。

今回の國の上告断念し開門へと大きく梶を切った菅首相ですが、今や辞任時期が取り
沙汰され、何時辞任するか判らない状況です。

又東日本大震災で復旧優先のこの時に工事次第では1000億円を超す財源が必要な
開門対策費を捻出する余裕があるかと言う意見もあります。

この開門工事ですが、政府は一番経費の安い制限開門方式を考えて居る様です。
是だと被害が少なく政府も開門という名目が立つと踏んだのでしょう。

しかし幾ら排水門を操作して20センチなり70センチなり水位を調整しても、海水が
調整池に流れ込むことは間違いない事でこれは他の開門方式と基本的には変わらない。

そして開門結果は有明海環境改善には何等影響がなくおまけに漁業被害や農業被害が出る
可能性が高いと言われます。

何故そこまでして開門賛成者や政府は開門に拘るのでしょう。

諫早干拓の排水門を開門しても現状が変わると本気に思って居る人は希では無いかと思い
ます。

殆どが無意味な事を認識して居て開門開門と言って居るとしか思えません。

端的な例として巨額な工事費を掛けてまで諫早開拓の完全撤去を叫ぶ人は希です。

其処まで主張する積もりはない様だ。

自然環境保全と言う実績が欲しい人達は、必ずしも諫早干拓でなくても良いのです。

また諫干水門開放を叫ぶ漁民も、赤潮被害や漁獲高減少の原因を諫干工事に求めて
國から巨額の弁償金をせしめたいだけだといわれても仕方ないのでは・・・

確かに諫干工事は周辺区域の海水の流れを阻害して居る事は間違いない事実です。

だが有明海の赤潮や漁業被害は諫干工事によると言う単純なものなのか?

其れは違うと思う、現に今も有明海沿岸は各自治体が國の補助工事で海岸埋立て工事
が進んで居ます。

是だけではないが複合した原因が有明海の汚染を広げたのではないかと思われます。

もっと皆で真剣に有明海再生に向けて検討する必要があるのではないか?

長崎県が主張するのもその点で、有明海全般の汚染を諫干工事に押しつけられては困る
ましてや、漁業にも農業にも害をなす開門して何の意味があるのか?

長崎県はその線であくまでつつ放す積もりです。

弁償金が欲しい漁業者とは言いませんが、兎に角漁業関係者等は有明海汚染を諫干工事
だと認めて貰うまでは戦いを止めないでしょう。

時代は国家事業に逆風が吹いて居て、おまけに自然環境保全と言う大きな流れでは、
諫干水門開放反対は時代に棹さすと言われても仕方ない事です。

それでも長崎県に取っては農業振興、地域活性の砦として諫早開拓は守り抜きたいものです。