many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

マンボウぼうえんきょう

2016-02-02 20:15:36 | 読んだ本
北杜夫 昭和54年 新潮文庫版
短編小説4つとエッセイ43編をいっしょに一冊にしてる北杜夫の著書。
持ってる文庫は昭和55年の6刷。元の単行本は昭和48年発刊だそうな。
「もりや(キチガイ)メガネの巻」、「おりごん(コマゴマ)メガネの巻」、「えうけえ(マボロシ)メガネの巻」の三章からなる。
上記のとおり各章の名称は、ひらがなにカタカナのルビが振ってあるんだけど、意味不明。
そんなせいもあってか、なんだか私には、作者が躁状態で書いたものが多いような気がしてならない。
(文庫の巻末の解説には、逆に鬱状態の時期のものと書かれているが。)
だって、
>彼の意気ごみたるや、まさしく大変なもので、その前では帽子もカツラも脱がねばならぬほどであった。(p.57「大河小説」)
だなんて表現、筆のすべる勢いにまかせたまんまって感じがするもの、純文学畑のひと、こういうの活字に残さないでしょ、ふつう。
それはいいとして、「こわい話」という3ページ足らずの長さのエッセイがあるんだが、これがこの本に入ってたのは全然忘れてた。
で、この話が、すごいこわいんだ、私が見聞きしたなかでもいちばんこわいかもしれない、初めて読んだときに身の毛がよだった印象がある、あまりに強烈で忘れようにも忘れられないんだ、あー気持ち悪い。
あまりにこわいので、ここに引用なんかできない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする