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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

損したくないニッポン人

2016-02-06 17:04:14 | 読んだ本
橋秀実 2015年 講談社現代新書
昨年末に古本でヒデミネさんの「トラウマの国ニッポン」を読んで、またなんかヒデミネさんの本を読みたくなって、新しいのを書店でみかけたまま買ってきた。読んだの年明けだけど。
またまたニッポン人論なんだけど、今回は経済がテーマ。
儲けるとか得するとかいうより、損をしたくないって意識が強いんぢゃないかという視点で、いろんなことを取り扱ってる。
マジメな経済学の勉強もしてみるが、
>いかにももっともらしいが、もっともらしいだけで何を解説しているのかよくわからない。
>もしや「経済」とは、わかりきったことを表現の重複によってわかりにくくする技ではないかと邪推したくなるくらいなのである。(p.68)
と手厳しい。
で、例によって、本人たちは大マジメなんだけど、一歩ひいたとこから冷静に見るとちょっと困ってしまうような人たちに、果敢に取材をする。
やたらポイントを集めるひととか、電気消して節約するひととか、情報交換しあってまとめ買いに皆ででかけてく母親仲間とか。
そういうなかで、やはり身も蓋もない証言を引き出してしまうとこが、毎度おもしろいんだけど、今回は、日本で最も住みやすいというリサーチ結果の出てる富山県で、地元のひとに「住みやすいですけど、魅力はありません、活気はありません」と言わせてしまったりする。
第1章 知っていると損をする
第2章 俺の公道経済学
第3章 家電デモクラシー
第4章 経済の真意
第5章 「得」と「徳」
第6章 定価のゆくえ
第7章 エイヤっと不動産
第8章 ドメドメなリスクヘッジ
第9章 貨幣に溺れる
第10章 地獄の住み心地
第11章 しあわせ勘定
第12章 玉手箱の中身
コメント
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