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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

好きな背広

2012-09-13 19:02:00 | 丸谷才一
丸谷才一 1986年 文春文庫版
村上春樹のエッセイを読んだりしてるうちに、あと日本でエッセイおもしろいったら、やっぱ丸谷才一だよなー、なんて思ったら、矢も楯もたまらずって感じになって、本棚から古い文庫を探してきた。
「好きな背広」ってタイトルは、どんなに衣装もちでも、実際に気に入って着回す背広は限られたものに決まってきちゃう、それと同じで、おもしろいと思う話を書こうとすると、前にも持ち出した話になっちゃうかもしれないけれど、好きな話なんだから仕方ないぢゃない、という簡単な断りみたいなものである。
いや、実にひさしぶりに読み返したんだけど、実におもしろい。
いちいちここに引用してたらキリがないくらいなんで、特に好きな話とかを並べたりはしないけど。
忘れてたけど、私の記憶の奥底に残ってたものもある。←つまり、私が無意識に自分の意見・知識のようなふりして、ひとに語ったりしてるものである。
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村上朝日堂はいかにして鍛えられたか

2012-09-12 20:39:03 | 村上春樹
文・村上春樹 絵・安西水丸 1997年 朝日新聞社
ということで、「村上朝日堂」なんである。
村上さんと水丸画伯が組むと、なんでも朝日堂みたいな気もするけど、これは「週刊朝日」連載エッセイなんで、ホントに朝日堂である。
いちばん初めの「村上朝日堂」に比べると、ひとつひとつのチャプターが、わりと長くて、読んでてしっかりとした手ごたえがある。1話完結の物語としても、十分な分量という感じを受ける。
で、なんで「鍛えられたか」なんてタイトルがついてるか知らないけど、この朝日堂では、いくつかシリーズものができていってる。
「梅竹下ランナーズ・クラブ通信」とか「空中浮遊クラブ通信」とか「全裸家事主婦クラブ通信」とか、いちど採りあげた題材に対して、読者からの反響があったりして、その続編が書かれる。
(ちなみに「空中浮遊クラブ通信」というのは、ヘンな宗教的修行すんぢゃなくて、空を飛ぶ夢をみる体験をもちよること。)
このあと、ホームページをつくって、メールで意見交換したり、同好の士が集まってクラブみたいの(「カラマーゾフの兄弟」を読むとかね)作ったりって活動があったらしいけど、この本がその嚆矢なんだろうかという気がする。
で、今回あらためて読み返してみると、意外なことに(私にとっては意外なことに)、この本のなかで村上さんは、けっこういろんなものに怒りをぶつけてる印象が残った。
たとえばテレビ番組での批評を理由に住宅ローンを断った銀行とか、自身の経験もふまえて、体罰を肯定する学校とか社会に対してとか。
全社一斉に休む新聞休刊日とか、ひとを外見で判断してせせら笑ったロンドンにオフィスのある航空会社とか。
事後承諾で全集の企画を持ってくる出版社の担当者とか、レジでちょうどの金額を支払ったのに「お預かりします」という店員の言葉とか。
法律で定められてるからエレベーターに車椅子用ボタンを設計はするけれど、利用者に無神経な注意書きをするデパートとか。
いろんなことに、わりとストレートに、怒りをぶつけてる。
で、最後の「おまけ」って章に、いま見て、ちょっとびっくりした一節があった。こういうこと書く人だったかと改めて感心したというか。
世の中に「これからの二十一世紀、日本の進むべき道がよくわからない。見えてこない」と発言する人々がいるけれど、そうだろうか? 僕は思うのだけれど、現在我々の抱えている最重要課題のひとつは、エネルギー問題の解決―具体的に言えば、石油発電、ガソリン・エンジン、とくに原子力発電に代わる安全でクリーンな新しいエネルギー源を開発実現化することである。(略)
でも技術的に原子力を廃絶できるシステムを作りあげることに成功すれば、日本という国家の重みが現実的に、歴史的にがらっと大きく違ってくるはずだ。「いろいろあったけど、日本はその時代やっぱりひとつ地球、人類のために役に立つ大きなことをしたんだな」ということになる。
…大きな地震があったからって、にわかに言い出したことではない、15年くらい前の発言である。

それはそうと、村上さんのエッセイとか読んでると、またそこからリンクが張られているかのように、買い物がしたくなっちゃう。
今回気になっているのは、ある日のコンサートで村上さんを癒したという、ピアニストのスヴィアトスラフ・リヒテルのブラームスの二番のピアノ協奏曲。
もうひとつは、生き生きとした例文が数多く出てきて、毎日ちょっとずつ読んで読破するのにふさわしいという、飛田茂雄氏の『探検する英和辞典』(草思社)。
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ホセカレーラスへの再再挑戦は、乗り方をすこし変えてみたりして

2012-09-11 20:14:47 | 馬が好き
去年と同様、美浦のポニーのレインボーとホワイトが、全国ポニー競馬選手権の開催にあたり“代表招集”された。


あしたから、ジョッキーベイビーズのおわるまで、約2か月の強化合宿の予定である。
レースに出るかどうか、そのへんはよくわからんけど、無事に帰ってきてほしい。
まあ、今年はふだんからビシバシ練習してるから、だいじょうぶだと思うけどね。
(2頭とも元々馬事公苑の出身だから何の心配もしてないが、ポニーは総じてストレスに弱い。)

さてさて、私は、予定どおり二日連続で、乗馬に行く。
朝6時台はモヤが立ち込めてたんだけど、8時半になりゃあ夏のような青い空と白い雲だ。

本日はホセカレーラス、2週連続だ。なんとしても、こないだの障害止まったのの、リベンジしなくてはと思い、チョイス。
きのうから決めといたんだ、きょう自分で選んでいいんなら、ホセって。(強気)
きのうはどうして選ばなかったって? きのうホセにしてヘタ乗ったら、きょう腰痛で動けないかもしれないぢゃない…。(弱気)
さあ、さっさと馬装して、行くぞ。

実は、先週乗って、ちょっと気持ちというか、認識を変えた。
ホセカレーラスなんてかっちょいい名前だと思うからいけないんだ。こやつのことは「黒いE峻」だと思っていこう。
(ちょっと前まで、芦毛の「E峻」という馬がいた。乗ったひとの技量を値踏みしてくれるような、カワイイ馬だった。)

(↑ これね、特別に写真掲載、カワイイっしょ!)
たしか父親も同じ(パンサー)だろ、あのタイプなんだ、こういうやつは。

さあ、今日こそ動けよ、そうしないと、『第二代・乗んないとカワイイ馬』の称号を与えちゃうぞ。(もちろん第一代はE峻)
気分で、いつもよりアブミひとつ短いくらいで。
ラチぞいを常歩でせっせと歩く。ときどき手前をかえる。隅角でウチに入らないように、しっかりと馬体を曲げるようにして回る。
んぢゃ、軽速歩、手綱長め。動けよ、ほりゃ!
意外と動く。30mくらいの大きめの輪乗りで、ころころ手前を替えながら、どんどん前に行ってもらう。
おお、動くや、こりゃ。こないだのはなんだったんだろうってくらい、普通に軽やかな足取り。結論として、きのう休んでるから元気がいいだけ、ってことかもしれないけど。
そしたら、だんだん手綱短くしてく。

「黒いE峻」って言ったのは、べつに冗談ぢゃなくて、ほんとにあの馬のイメージを思い出して、先週までとは違った乗りかた試すためでもある。
あの馬は、屈撓したようなクビの曲げ方してても、それは見た目だけで、全然ウケてることになってなかった。
もっとアタマを前にしちゃって、うなじがキ甲より下がっちゃってるようなとこが、実は馬のバランスいいところだったような。
あれを今日はやってみようかなと。なんか無理に起こしたような姿勢は、実は動きづらいんぢゃないかと。
必要以上に引っ張り上げてくるんぢゃなくて、どんどん前に行くことを考える。コンタクトがとれてたら、そのままクビを伸ばしてあげる。
なんどか詰め伸ばし。詰めたとき意識して手を前に出す。
拳をおなかのほうまで引っ張ってきてはいけない。そこでジッと捕まえようとしてはいけない。前のほうで馬の動きにくっついていく。リラックス、リラックス。
とにかく前へ。その動きを邪魔してはいけない。「重心に向かって後肢を踏み込ませてぇ」とかナマイキなことを企ててはいけない。脚はつかうけど馬を前へ前へ。
先生たちだったら「ハミにぶつけていくように」とか言うんだろうけど、私は今日は特に手を前にしてる意識もあって、「馬のハナ先にニンジンぶら下げて」動かしてるようなイメージである。食いつきそうになったら、またちょっと前で「ほりゃほりゃ、ここまでおいで」みたいな。
蹄跡へ出て歩度を伸ばす。人間の姿勢はちょっと前傾っぽくても気にしない、馬のアタマが前方下の方へ伸びてくのを許す。隅角近づいたら、脚入れて詰める。
伸ばしたときに、ときどきカチャカチャって音がして、ハミがはずれちゃうときがある。プランプランしすぎかな、ちゃんとウケたまま歩度伸ばせないなと、反省してたんだけど、あとで聞いたら、そういうとこはある馬だってんで、しかたないのかも。(でも障害向いて、そうなったら、怖いよね。)
んぢゃ、駈歩。速歩で前に出てるのをうけて、手にはフワーッとした感触なんだけど、鞍の下では力強くエネルギーがたまってるようなとこから、ポンと出すようにする。フライパンをよく熱してから卵を入れるのと一緒、そのほうがジュッといって上手にできる。青い煙は立ちあがってくるの見えないけどね。
駈歩も、最初はとにかくリラックスして走り、だんだん歩度を詰めたり伸ばしたり。無理に引っ張っちゃあいけないよ、気持ちいいリズムを継続することを重点に。
輪乗りを詰めたり開いたり。詰めたとき脚使って、しっかり継続。
それと、左右の姿勢をなるべくキレイに。こないだ言われたのは、左肩から張り出してっちゃう、だったかな、そこ気をつける。上からみて、馬の顔の見え方というか、顔の向きが左右の手前で同じになるように。
内向けるために手綱開いたら、すぐかえす。左右の手綱、長さ同じにする。(ゴム手綱は見た目わかりにくい、滑り止めの節ついてる昔ながらの手綱のほうが、こういうときいい。)おっとっと、すぐ両手の間隔が離れてっちゃう、なるべく15センチ、そろえる。
だいたい、ひととおり、終了。やすめー、休憩、5分常歩ね。

何しよっかなー、クビを前下方にして背中がまるく伸びた感じを目指して、そこでアブミあげしてみようかなー、と思ってると、「障害やりますか?」と促されたんで、馬場を移動。(アブミあげしなくて、自分でホッとする。)
今日は動いてるから、さすがに飛ぶべ!?と意味もなく自信もってく。
最初、速歩でクロス。最初にしてはちょっと高め。
速歩で回転のとこから動かしてく。向いたら、無理に引っ張りあげるような受け方はしないで、クビが前に伸びたままでいいから前へ前へ。
ヘンに障害前でバランスをどうこうしようと思ってたこのあいだまでより、よっぽど自然に飛ぶ。

どーでもいーけど、1回クロス飛んだだけで、汗をガーッとかいてきて、クビに手綱がさわるとこ白い泡になってきた。
フラットワークでなんぼ駈歩攻めてみても、そんなことなかったのに。
単に運動量ぢゃなくて、障害のプレッシャーによる精神的発汗だな、きっと。やっぱ、障害好きぢゃないんだろ、ホセ。
続けるよ。障害向いたら、左右の脚、左右の手でしっかりはさんで、真っ直ぐいくことだけ考える。
なんかさー、むかし「手押し車」って運動あったじゃん、今あるか知らないけど。腕立て伏せの姿勢のやつの、両足を後ろから脇にかかえるように持ってやって、前へ進むやつ、なんに効く運動か知らないけど。あんな感じ、前にいるやつを抱えて真っ直ぐ。
障害の前まで来たら、ジタバタとした脚の使い方しないで、左右均等に絞り込む感じ。
やっぱりなんかこういうのって、プロレス技とか思い出すよなあ。マウントとかガードポジションで相手をコントロールすんのって、こういう感じなのかなあ、さすがにアルティメット・ファイトはしたことないけど。
(左右からガッチリ固めるような乗り方してると随伴が遅れるんだけど、この高さではその問題は顕在化してこない。)
何度か繰り返し。障害はクロスから垂直になるけど、いっしょ。
そうそう、飛んだあと、ホセカレーラスはすぐ止まっちゃうこともあるんで、あらためて脚つかって、しばらく駈歩を継続、真っ直ぐ、ちゃんと指示して速歩から常歩へ。

そしたら、ひとつめ飛んだあと180度回転して、連続障害へ行くよ、垂直とクロス。
飛んだあと強く推進、「まだ終わりぢゃないのぉ」ってホセが怪訝そうなんだけど、そこ強く回転。
次の障害向いたら、仕掛けたりすると無用に伸びたりしちゃうんで、リズムを守って駈歩、飛越。
次までのあいだ何歩かとか考えない、最初の「1・2!」で自分の体勢を直して、あとは駈歩を継続、飛越。
一個目飛んだあと、左手前駈歩が出ちゃったら、速歩に落として、右手前駈歩を出し直すんだけど、速歩にした瞬間に「ふぅ、終わりですねえ、もうやめますかぁ」って、ホセが一息ついちゃうんで、そこからエンジン再始動すんのが大変。
でも、まあ、低いから当たり前かもしれないけど、止まるそぶりもなく、よく飛んでくれました。余力残して、これにて、おしまい。

クビ伸ばした速歩と、常歩を10分くらいやって、馬場から退場。
よく動いてくれたんで、鞍と頭絡はずしたら、放牧場につれてって、砂浴びさせてやる。

練習のあと寝っ転がってる馬は、すげえ幸せそうだ。
ホントは、広い馬場に放してやって、自由に駈けさせたら、どんなカッコで走るのか、観察したいとこなんだけど。

しばらくひとりで遊んでろーい、って放っておこうとしたんだけど。
ちょっとして見に行ったら、すぐに帰りたそうに、こっち見てる。

しょーがねーなー。つかまえて、つれて帰って、丸洗いしてやる。
洗って、乾くあいだに馬具とか片づけてたら、いー加減ジレてきたように、催促する。

リンゴくれー。おまえ、いつも持ってるだろー。
はいはい、わかりました。
でもねぇ、E峻は、そんなバッタンバッタン騒がなかったよ。
あの馬は前肢を、くの字より鋭角に曲げて、カイカイ、カイカイしてただけ(カワイイ)。

遠くに人がみえると、こんなカッコしちゃあ、ジーッと見てた。
そこでそんなカッコしてたって、誰も気づいちゃくれないってば、って、よく私は言ってやってた。

ふう、昨日も今日も、乗り終わったあと「びっしょりですね!」って言われるくらい、重労働。
そこそこ楽しいから、いいんだけどね。

※おまけ

先週から美浦乗馬苑のラインナップに加わった、ショウナンカザン。
競馬ではオープン馬だった。期待してるよー。

※おまけ2

お預かり馬、アルファオリオン。函館行き。

※おまけ3

だいぶ回復してきた、美浦のミニチュアポニー、ミニコマ。
夏前はどうなることかと心配したけど、元気でてきた。
秋には、またいろいろと活躍してもらわなきゃね!
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馬はキウイを食べないみたい

2012-09-10 17:52:19 | 馬が好き

きのうの「馬に親しむ日」では、さっそくホワイトウォーリアーが、体験乗馬デビューした。
いきなりでも、なんの問題もなく、ヤンキースに移籍したイチローみたいに当たり前に、仕事を普通にこなすんだもん、だから好きさベルギー産乗馬!
(↑ベルギー馬鹿=ベルギー産乗用馬を無条件に礼賛する。)
でも、やっぱ芦毛が1頭いると大きいよね、ファンサービス的には。こどもに「白いお馬さんと、黒いお馬さん、どっち乗る?」とか聞けるもん。
さてさて、それはいいとして、こないだの落馬以来、ひそかにメラメラとアドレナリンが燃えるものありつつ、乗馬に行く私。
何乗ってもいいよってんで、迷ったんだけど、きょうのところは、ひさしぶりにミラッチョをチョイス。

…おーい、ミラッチョ、こっち向いておくれぇ。

ミラノは好きさぁ、いまいち何考えてんか分かんないけど、ざ・サラブレッドぉ、って感じで。
たまに乗るとね、上でグラグラ無駄に体重移動すると、止まったり嫌がったり走ったりハネたりして、過ちを教えてくれるし。
あいかわらず眠そうなとこをつかまえて、馬装。あのさー、ハエとか虫がうるさいのは分かるけど、ひとのことシッポではたかないでくれるぅ?

馬場に出て、常歩。
なんかシャキっとしないなあ。
常歩のうちから、前進してもらって、うけてかえしてってしたい私は、ちょいとムチ使ってみる。
びっくりしたよーに反応するミラノ。まさか私が常歩のうちからムチふるうとは思ってなかったみたい。
常歩は、けっこう長くやる。速歩にしないで、せっせと歩かせる。
んぢゃ、速歩。はじめの軽速歩は、あくまで軽く軽く、ウォーミングアップ。
左右の手前コロコロ替えながら、速歩をあれこれやる。いまいち思うように前に出てないけど、まあいいや。
速歩で詰めたり伸ばしたりする。ミラノって、どうも分かりにくいんだよなー、出てるの、出てないの?

そしたら、輪乗りしよう。直径30mくらいかな、ラチの二辺と接するとこ決めたら、その大きさで円を描く。
速歩の詰め伸ばしをしたら、そこから駈歩。詰めといてゴー出せば、スッと出るよ。
駈歩は、緊張させない、緊張させないって感じで。
ふつうに走ったあと、脚つかって、そのあと拳で抑えて。フッとうけてくれたような気がしたら、あとは必要以上に引っ張らないように気をつける。
走れえっていえば走る、問題はそのあと、おさえて、スピードダウンというか歩度を詰めたときに、プレッシャーを与え続けないように、気をつける。
前に出ろ、と言いつつ、詰めるよ、って言って、そのままそのままそのペースで駈歩つづけて、って一番むずかしくない?
適当な横木がなかったんで、輪乗りのなかで、ラチの支柱の見えるとこ探して目標設定する。
最初、この支柱のとこから、あそこの支柱のとこまで、イチ・ニ・サンって数えてって8歩。次の輪乗りは抑えてって、イチ・ニ・サン…って9歩、次は伸ばしてって7歩、って感じでやってみる。
大事なのは詰めてったときだよね、引っ張ったまんま走んない、詰めたけど前にいく気はあるあるってのを感じたら、手を前に出してそこでコンタクトをとるだけってのを目指す、引っ張んないでね。

右手前で輪乗りしてると、左にふくらんでっちゃうよ。
手綱をあれこれ振り回すのも限界あるから、左右同じ長さにもって、そのなかに馬がいるように心掛ける。
内を引っ張っても、それだけぢゃダメだから、内向いた瞬間にかえすようにして。

何度もくりかえして、なんとか回れるようになったら、おしまい。
障害も飛んでみたいような気がしたけど、それは次回のお楽しみ。(ミラノとの障害は、楽しい。)
馬、すっごい汗。クビの手綱が接するとこ、白い泡のような汗があると、なんかプロみたいでカッコいいと思うんだけど、いざ自分が乗っててそんな光景みると、「おーい、大丈夫か」って気になっちゃう。

短時間集中、正味30分ちょっとで、練習はオワリ!
時間それ自体は問題ぢゃないけど、人馬ともに「楽しかったな!」ってとこで終わるのが、大事なことだよね。
はい、そんぢゃ、暑いなか、よくつきあってくれたんで、終わったあと、ミラノは鞍とか外して、放牧場に放しちゃう。




「フイーッ、ヘタが乗ると背中が凝るぜぇぃ!」って声が聞こえてくる。
…ほんと、気持ちよさそう。
いやー、乗ってるあいだはさんざ迷惑かけたけど。
砂浴びさせるだけで、こーんな喜んでくれるなら、これはいいことしてやったなって思うくらい。
砂だらけだけど、私が洗えばそれでいーんだし。
しばらく、ほっぽっといて、帰る気ないかな?って近寄ってみると、それはそれで帰りたそうにして(独りぢゃさびしいもんな)寄ってくるとこがカワイイ。

(※9月12日付記 放牧場は、ふだん閉めてる扉を通って外へ出たとこにあるんだけど、開いた扉の前で、しばらくミラノは引っ張っても動かなかった。
放馬したら大変だと思って私らは扉の開閉には注意してるんだけど、たぶん開けっ放しでもミラノは逃げない。自分で馬房帰って寝るんぢゃないだろうか?)

全身丸洗いしてやっても、気温高いから、すぐ乾くよ。
砂のうえで寝っ転がると、耳の後ろまで砂で汚れちゃって困るんだけど、ぜんぶキレイにしてやって、ブラシかけたあと、リンゴやる。
で、きょうは、実験で、キウイをやる。

一口めは、運動のあとでハラも減ってるし、勢いで、パクッて食ったけど、次やったら食べなかった。
うまくない?

さすがのオリアンダーも、食わなかった(モグモグして、ペッてした)んで、馬にとってキウイは、うまくないらしい。(こーんな美味しいのにねえ?)
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海馬を馴らす

2012-09-09 18:21:18 | 読んだ本
ロバート・B・パーカー/菊池光=訳 1987年 早川書房
スペンサーシリーズの第13作、私が持ってるのは1991年の4版。
ミステリィ系で、謎とか事件解決なんかより、主人公たちの関係性のほうがテーマでしょ、って点で、私としては昨日からのつながり。
第9作の「儀式」で出てきたエイプリル・カイルという少女が再び登場。
過去に、自分の意志で売春婦になるっつーなら止めない、どーせだからいい組織に面倒みてもらえって、スペンサーが世話したんだが、そのエイプリルが悪い男にひっかかったのか、何処かへ行っちゃう。
で、探し出して、救い出そうとしてるうちに、トラブルはどんどん深刻化していく。
相棒のホークを呼んぢゃうくらいに。
でも、あいかわらずスペンサーは、暴力得意な相手がいると、わざと拳銃使わずに、殴り合いで自分の強さを証明しようとしたりしてる。
ホークが出てくるときのパターンと言っていいのかな、スピーディーな展開。
サクサク読んでくうちに、事件解決というか真相に近づいていくんだけど、その過程のアクションシーンよりも、やっぱスペンサーとスーザンのディスカッションが興味深い。
いちど別れを経験したあとに、またくっついた二人だけあって、前とは関係がちょっと変わってきてる。
めずらしくスペンサーが弱音みたいなのを吐くところもあるし。
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