デリーのイギリス統治時代の象徴とも言えるインド門からそう遠くないところに、ガーンディ・スミリティ博物館がある。ガンジーが暗殺された場所だ。
ガンジーは、この広大で、宗教的にも、民族的にも、文化的にも、曼荼羅模様のインドを独立させたということで、偉大な人物であるが、社会主義国のように神格化されている訳ではない。非暴力・民主を貫いた。民主は、根づいたが、非暴力については、まだまだ根付いていない。その後、これまで、何人首相が暗殺されただろう。どれだけ、テロが発生しただろう。インドは、いまだに、世界第四位のテロ発生国だ。
ただ、精神的なガンジーへの親しみは、インド国民共通のものとも言える。今でもインド国民の精神的なよりどころとなっている。
これは、World Peace Gongと名付けられていた銅鑼だが、この博物館は、ガンジーの生涯を紹介するだけではなく、平和をテーマとした最新テクノロジーを駆使した不思議な博物館となっていた。平和教本山とでも言おうか。Multimedia Museum と呼ばれている。仏教の世界を今風に表現した施設のようで、ちょうどチベット僧の団体にも出会った。
博物館の裏が中庭になっていて、ガンジーはここで民衆に説法していたという。今もここには、管理人がいて、神聖な場所として保存されている。アンバサダーが停まっていたから、役人が管理人をしているのかもしれない。
ガンジーは後ろの建物から出て、中庭に向かった。足跡が残されている。
そして、寺院のある中庭に向かった。
左奥に見えるのが、ガンジーがその前で説教していたと言われる寺院。その右手前に見える祠のようなところが、ガンジーが暗殺された場所だ。
ここがガンジーが暗殺された場所。石柱が立っており、聖地となっている。
その奥にあるのが、寺院。ガンジーの写真が掲げられている。毎夕祈りを捧げていたそうで、その祈りに行く途中暗殺されたのだ。1948年1月30日午後5時17分のことであった。説法は、この前のベンチに座って行われたという。政治家というよりは、宗教家のような生活だったのか。
寺院の壁には、ガンジーに因んだ壁画が描かれていた。この中庭の中に入る際は、靴を脱がなくてはいけない。ガンジーへの敬意を示すためだろう。