かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

シティポップの歴史と現在

2023年02月01日 | Music


今日の昼は、3年振りのOB会。
立食ではなく、着席での弁当スタイルだったが、久しぶりに懐かしい人たちと会えた。
日常が戻りつつある。
また、波は来ると思うけど。



夜は、これまた久しぶりの丸の内でのセミナー。
お題は、シティポップの歴史と現在。
講師は、音楽プロデューサーの藤井丈司さんだ。
某大学でのフェローでもある。

2時間で、音楽も聴きながらだから、かなり端折っているのだが、大筋がわかって、面白かった。
シティポップの元は、70年代初頭のニューソウルで、16ビート、ジャズ的なコード進行に特徴があるのだという。
そして、疾走感と浮遊感。 
それを支えるワードは、夜、都会、車、高速道路 etc.
まさに、我々世代が、肌で感じていた音楽だ。
とはいえ、フォーク、ロックからスタートしていたから、ニューミュージックと呼んで、今までのと違うジャンルという認識でしかなかったのだが。

その世界を牽引したのが、ユーミン、山下達郎、竹内まりや、大瀧詠一など。
それぞれ、特徴があるのだが、山下達郎などは、歌詞は、どうでもよくメロディ、リズム、コード、サウンドが全て。
そこに、素晴らしい歌詞を乗せて来たのが、竹内まりや。
凄いコンビ。
大滝詠一は、歌詞を因数分解して、一音一音、メロディに乗せた。
アレンジの力も大きく、ユーミンも、竹内まりやも、パートナーのアレンジがなければ、ここまで素晴らしいサウンドにはならなかったと思われる。
アンサンブルの力とも言える。

シティポップが、今までと違った音楽に聞こえたのは、非ウエット、非ドメスティック、脱フォークを目指したからという。
言われてみると確かにそうだ。

竹内まりやのプラスティックラブがネットで流行り出したのをきっかけに脚光を浴びているシティポップ。
皮肉なことに、ネットで流行っても作り手に落ちるお金はごく僅か(1/20〜1/30のイメージと言っていた)。
達郎さんもこの前のコンサートで同じことを言っていた。
ただ、藤井風の死ぬのがいいわなどは、ネットだからこそ、世界的な人気を得られた。
この流れは、変わらないことを前提に、音楽制作活動のやり方、姿勢を考える必要がある。
山下達郎などは、頑なにネット配信をしていない。
ミュージシャンの哲学による。

最近、再びよく聴いているシティポップのイロハが学べて、有益な講演だった。
コメント
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