14期生の北方謙です。
早いもので、暑い8月が終わり、秋風が吹きはじめる時期に差し掛かってきました。
みなさん、今年の夏は、満喫できましたでしょうか?
私は家族とお盆に帰省し、両親とともに南紀白浜へ旅し、
また奈良を探索し、そして月末には沖縄へ行くなど、
割と多くの観光地を旅することができました。
非日常を感じることで、気持ちが新たになり、
モチベーションアップするのに、旅は本当にいいものですよね。
さて、今回のブログのネタは、今年のカンヌライオンズで多くの賞を受賞した
PHARRELL WILLIAMSの"HAPPY"というキャンペーンから、
コンテンツビジネスの転換について紹介したいと思います。
けっこう流行っていた音楽なので、
どこか街角で聞いたことがあるという方が多くいると思いますが、
まずは、この動画キャンペーンの紹介を。
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"PHARRELL WILLIAMS – 24 HOURS OF HAPPY"
アメリカの歌手ファレル・ウィリアムスの名は世界的に
有名なミュージシャンのダフト・パンクやロビン・シックとの
コラボレーションでよく知られていたが、
彼のソロシングル「HAPPY」の売上は当初の予想を下回る結果となっていました。
そこで、“24 HOURS OF HAPPY”と題し、
300人の一般の人々がシンプルでハッピーなダンスを
ファレルの「HAPPY」の曲にあわせて踊る24時間の動画を作成。
世界中のあらゆる人が24時間いつどこからアクセスしても、
ダンスを見ることができ、彼の曲を聞け、
結果「HAPPY」になれるようなサイトを作りました。(サイトはこちら)
【このキャンペーンの目的】
・シングルの売上を伸ばす
・デジタルエクスペリエンスでの顧客との接点を作る
・世界をより幸せな場所にする
https://www.youtube.com/watch?v=y6Sxv-sUYtM#t=68
CDが中々売れない中70万枚販売、キャンペーンは大きな成功をおさめました。
【結果】
・キャンペーン後、シングルの売上は14,000%アップ
・オンラインでは、全時間帯の中で多い時は1000万人もがサイトを訪問
・世界中の人々による大量のリメイクが作られた
・国連が3月20日を“幸福の日”とし、ファレルをスポンサーに任命した。
[参照]http://winners.canneslions.com/2014/interactive/entry.cfm?entryid=12202&award=1
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この動画が起点となって、歌いながらダンスする映像が、
世界各地からYouTubeにアップされ、
観光PR的な使われ方がされるような一大ムーブメントと発展しました。
New York
https://www.youtube.com/watch?v=2Lz6SF3s0h0
沖縄
https://www.youtube.com/watch?v=VNIYdDQtPWU
東京下町
https://www.youtube.com/watch?v=hk82WPCXzL8
この取り組みで、私が注目していることは、
従来のコンテンツビジネスでは、著作権で守り、
一般の人が楽曲を使ってYouYubeにはアップすることには
制限をかけているのが常なのですが、
この取り組みでは、コンテンツ利用をフリーにすることで、
多くの人が参加しするムーブメントを起こし、
そして結果として、CDの売り上げがアップさせた新たビジネスの成功モデルです。
著作権に厳しい企業として有名なディズニーでも、
「アナと雪の女王」のカバーについては黙認(?)されているみたいで、
結果、数多くのカバー動画がYouTubeにアップされて動画再生されています。
もちろんこれらも、著作権で守るべきものは守っていると思われますが、
インターネットによって、コンテンツビジネスの在り方が、
大きく転換してきたことを、ひしひしと感じます。
北方謙