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マネー(金融)リテラシーと金融教育

2018-12-16 12:00:00 | 18期生のブログリレー

皆さま こんにちは。

稼プロ18期の舌歯 昌洋です。

 

稼プロブログの八回目になります。

今回はマネー(金融)リテラシーおよび金融教育についての話題です。

 

 

リテラシー

○○リテラシーという言葉がたくさんあります。今回はマネーを取り上げますが、その他にもメディア・情報・コンピュータなどがあります。さて、このリテラシーとはどのような意味でしょうか。

大辞林 第三版によると「読み書き能力。また、ある分野に関する知識やそれを活用する能力。」とされています。そこで、マネー(金融)リテラシーとは「マネー(金融)に関する知識やそれを活用する能力」として定義した上で、進めてまいります(以下、金融リテラシーと表現する)。

 

 

あなたに金融リテラシーはあるのか?

ド直球にそう聞かれると答えに窮してしまいますよね。そこで、判定する簡易テストを用意しました。

金融リテラシークイズ

これは簡易テストで全5問です。

 チャンレンジされましたか?

2問以下の方は非常に残念ですが、リテラシーがないと判定されます。

3問で普通、4問以上で良好となります。

 

 

金融リテラシー調査

上記簡易テストは、2016年に日本銀行が実施した金融リテラシー調査

の中の一部です。当該調査は2万5千人をサンプルにした大規模なものでした。結果は統計的な観点より、様々に分析されています。

 

 

金融リテラシーがないとどうなるのか。

金融リテラシー調査では、回答者を成績順に高リテラシー層から低リテラシー層まで5段階に分類しました。その最も低い評価となった低リテラシー層においては、以下の設問についての正答率がとても残念なものになっています。

問題

住宅ローンに関する以下の記述のうち、適切なものを選択してください。

(1つだけ)【必須入力】

1. ローンを組んで住宅を購入するよりも、生涯賃貸住宅に住み続ける方が、圧倒的に資金負担が小さい

2. 住宅ローンの返済方法には、元利均等方式と元金均等方式があるが、総返済額はどちらも同じである

3. 住宅ローンの金利タイプには変動金利型や固定金利型があるが、固定金利型の方が変動金利型よりも常に有利である

4. 住宅ローンにかかる総返済額を減らすためには、頭金をできるだけ多く用意するとともに、可能な範囲で繰り上げ返済を行うのが有効である

5. わからない

 

とても残念な回答率とは3.6%でした。

個人的には、悪い意味で驚異的でした。

 

どうやって身につけるのか。

私は教育が必要だと感じています。人から教わらない限り、なかなか自ら興味を持って勉強していくことは難しそうです。その一方で、わが国における金融教育はどうなっているのでしょうか。金融リテラシー調査のアンケートではこのような金融教育に関する結果がでています。

 

単位:%

合計

低リテラシー層

第一階層

 

第二階層

中リテラシー層

第三階層

 

第四階層

高リテラシー層

第五階層

学校等で金融教育を受けた人の割合

6.6

2.8

6.4

5.5

6.7

11.0

家庭で金融教育を受けた人の割合

19.8

8.5

17.0

21.9

24.5

26.1


ざっと分析しますと、

まず、学校での金融教育には全く期待できないということが分かります。

次に、家庭で(親から)金融教育を受けると、金融リテラシーが向上する傾向があります。

 

そこで私は家庭での金融教育を子供たちにすることにしました。

 

わが家での金融教育

金融リテラシー・マップに準拠して小学生が身につけるべき内容を生活の中で実践できるようにしています。

注:「金融リテラシー・マップ」は、「生活スキルとして最低限身に付けるべき金融リテラシー」の内容を具体化して、年齢層別に示したもの

 

マップで小学生に求められていること(抜粋)

分類

内容

家計管理

必要なもの(ニーズ)と欲しいもの(ウォンツ)を区別し、計画を立てて買い物ができる

生活設計

働くことを通してお金を得ることおよび将来を考え金銭を計画的に使うことの大切さを理解し、貯蓄する態度を身に付ける

資産形成商品

金利計算(単利)などを通じて、主な預金商品とその利息の違いについて理解する

 

まず、家計管理面では、お小遣い帳の記入を必須事項にしています。記入がない場合には、毎月のお小遣いを渡しません。またこの記入により、現在のお金残高とゲームなど欲しいものの値段との兼ね合いが分かります。

 

次に、生活設計面では、お手伝いに報酬を支払うことにしています。仕事をしたら報酬をもらうのは大人も子供も同じです。働いただけ欲しいものが早く買えます。

 

最後に、資産形成商品面では、お父さん銀行をやっています。具体的には、お小遣い帳に記入した毎月の残高に対して、月利0.5%の利息を与えています(単利で年6%)。帳簿記入のインセンティブになるし、使わず貯めると利息で増えるという体験をさせることを意図しています。さらに、複利の力も体験させたいと思っています。

 

ちなみに、一般社会人にマップで求められていることは結構高度でした。

皆様はクリアされていますでしょうか。

分類

内容

家計管理

家計を主として支える立場から家計簿などで収入支出や資産負債を把握管理し、必要に応じ収支の改善、資産負債のバランス改善を行える

生活設計

環境変化等を踏まえ、必要に応じライフプランや資金計画、保有資産の見直しを検討しつつ、自分の老後を展望したライフプランの実現に向け着実に取り組んでいる。学校と連携しつつ、家庭内で子の金融教育に取り組む

 

金融リテラシーは裏切らない。

長文お読みいただきありがとうございました。

コメント (5)
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